九島大橋

九島大橋

愛媛県宇和島市に位置する九島大橋は、市道坂下津１号線の一部として、九島と本土を結ぶ重要な交通路です。2016年4月3日に開通しました。この橋の特徴は、その巨大な橋脚です。

概要

九島大橋の建設にあたり、最も困難だったのは、橋脚を設置する場所の水深が約30mもあったことです。通常の工法では、仮設の締切り工事が大掛かりになるため、陸上で製作した橋脚を一括で据え付けるという、非常に特殊な工法が採用されました。橋脚の自重は約3,300tにもなり、吊り具などを合わせると総重量は約3,600tに達しました。この巨大な橋脚の吊り上げと据え付けには、日本最大級のクレーン船「海翔」が使用され、上部工の主桁の架設には、同じく日本最大級のクレーン船「駿河」が使用されました。

九島大橋の開通によって、宇和島港と九島の間を結んでいた九島フェリーは廃止されました。これにより、島民の生活は大きく変化し、より便利になりました。

路線データ

全長: 468 m
幅員: 7.25 m
形式: 鋼3径間連続鋼床版箱桁橋
所属路線: 宇和島市道坂下津1号線
車線数: 2車線
建設費: 約70億円

交通アクセス

JR予讃線宇和島駅から、宇和島自動車の路線バスで約20分です。

技術的な特徴

九島大橋の橋脚基礎は、水深30mという深い場所に設置されており、ベルタイプ式橋脚基礎としては、日本最大級の設置水深を誇ります。この難工事を克服するために、最新の技術と大型クレーン船が活用されました。橋の構造自体も、鋼3径間連続鋼床版箱桁橋という形式で、優れた強度と耐久性を実現しています。

九島大橋の開通による影響

九島大橋の開通は、九島と本土の交通を大きく変えました。それまでフェリーでしか行き来できなかった島民にとって、橋の開通は生活圏の拡大をもたらしました。また、観光客にとっても、九島へのアクセスが容易になり、観光振興にも貢献しています。

まとめ

九島大橋は、その建設技術の高さと、地域社会にもたらした貢献の両面において、非常に重要な橋と言えるでしょう。愛媛県を訪れる際には、ぜひ一度、この巨大な橋を訪れてみてください。

参考資料

九島大橋パンフレット - 宇和島市
YOU魚 物語を届けるしごと（九島大橋）
* 鹿島ホームページ（鹿島ダイジェスト・2014年7月）

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