宇和島駅

宇和島駅は、愛媛県宇和島市錦町に所在する、四国旅客鉄道（JR四国）予讃線の駅です。宇和島市の代表駅として、特急「宇和海」が発着する主要な駅であり、予讃線に加えて予土線の列車も乗り入れています。駅番号は予讃線がU28、予土線がG47です。

概要

1914年に宇和島鉄道の駅として開業し、その後国有化を経て、予讃本線（現在の予讃線）に編入されました。線路名称上は予讃線の単独駅ですが、予土線の列車も乗り入れており、実質的に2方向の列車が利用可能です。予土線の観光列車である「しまんトロッコ」や「ホビートレイン」も、全て当駅を発着します。

かつては当駅から南へ宿毛線を敷設する構想がありましたが、実現には至らず、当駅は終着駅となっています。

歴史

1914年（大正3年）10月18日：宇和島鉄道の駅として開業。現在の宇和島市立城北中学校の位置にありました。
1916年（大正5年）1[[2月1日]]：現在地に移転。
1933年（昭和8年）8月1日：宇和島鉄道の国有化により、国有鉄道宇和島線の駅となりました。
1945年（昭和20年）6月1日：卯之町駅 - 当駅間が予讃本線に編入され、予讃本線所属駅となりました。
1951年（昭和26年）5月25日：戦災で仮復旧したバラックから二階建て鉄筋コンクリート造の駅舎に改築されました。
1966年（昭和41年）4月19日：昭和天皇、香淳皇后が県内を行幸啓。宇和島駅発、松山駅着のお召し列車が運転されました。
1984年（昭和59年）2月1日：貨物の取り扱いが廃止されました。
1987年（昭和62年）
3月31日：貨物の取り扱いが再開されました（蜜柑の出荷時期に限定）。
4月1日：国鉄分割民営化により、四国旅客鉄道（JR四国）と日本貨物鉄道（JR貨物）が継承しました。
1996年（平成8年）10月1日：駅舎改築のため、仮設駅舎に移転しました。
1998年（平成10年）4月2日：新駅舎の使用が開始されました。
2006年（平成18年）4月1日：JR貨物の駅（貨物の取扱）が廃止されました。
2016年（平成28年）3月26日：特急「しおかぜ」「いしづち」の系統分離により、当駅からの特急は「宇和海」のみとなりました。
2021年（令和3年）10月以降：みどりの券売機プラスの利用を開始しました。
2022年（令和4年）
1月31日：みどりの窓口の営業を終了しました。
12月28日：「宇和島駅ワーププラザ」の営業を終了しました。

駅構造

頭端式ホーム2面3線を有する地上駅です。駅改良前は、線路が駅よりも先に集まり、車止めは一つのみでした。松山方面の特急列車は、全て改札口前の1番線から発着します。1番線と2番線の線路の先端部分は、わずかに右にカーブしています。

2番線と3番線は、1番線よりもホームが短く、原則として普通列車のみが使用します（一部、1番線に発着する普通列車もあります）。1番線と2番線の間には、給油設備があります。

直営駅であり、かつては駅構内にキヨスクが2箇所ありましたが、統合されて「ビッグキヨスク宇和島店」としてリニューアルオープンし、その後「セブン-イレブンKiosk宇和島店」となりました。

駅構内には、宇和島運転区という車両基地が併設されており、夜間滞泊も行われています。

のりば

（省略）

駅弁

2022年時点で駅弁の販売はありません。過去には「じゃこ天むす弁当」や「宇和島のにぎやか弁当」などが販売されていました。かつては「ときわ食堂」が調製していた「斗牛弁当」が名物でしたが、BSE問題などの影響で2002年頃に販売終了となりました。その後、「おむすび屋片山」が幕の内弁当「えきべん」を発売しましたが2006年に販売を終了しました。その後、近隣の鮮魚店「森田屋」が「斗牛弁当」を復刻した「牛鬼弁当」をキオスクのみで発売しましたが、こちらも2012年頃に販売終了となりました。

利用状況

2017年度の1日平均乗車人員は1,290人で、JR四国では17番目に多い駅です。

（各年度の1日平均乗車人員は省略）

駅周辺

宇和島市の代表駅であり、駅周辺は市の中心街となっています。

バス路線

宇和島駅前には、宇和島自動車のバスが乗り入れています。多くの路線バスは、駅から約800メートル離れた宇和島バスセンターを起終点としており、高速バスなども同センター発着となっています。

（路線は省略）

その他

駅前広場に展示されている蒸気機関車は、宇和島鉄道で使用されていたコッペル社製の1号機関車のレプリカです。
作詞家の大和田建樹の出身地であることから、鉄道唱歌のメロディが流れる装置が設置されています。
駅前には、大和田建樹の鉄道唱歌歌碑があります。
小説家の司馬遼太郎は、紀行文集『街道をゆく・南伊予・西土佐の道』で、当駅で線路が途切れていることに感動したと述べています。
歌手の松山恵子の出身地を記念して、改札横に「お恵ちゃん電話ボックス」があります（携帯電話専用）。
駅舎改築前にあった赤いネオン看板は、大竹伸朗が所蔵しています。
駅構内には、JR四国管轄駅で唯一、蒸気機関車の扇形機関庫、転車台、給水塔が現存します。
1番線と2番線の間には気動車への給油設備があり、列車停車中に給油が行われます。

隣の駅

四国旅客鉄道（JR四国）
■予讃線・■予土線（予土線は北宇和島駅まで予讃線）：北宇和島駅 - 宇和島駅

（脚注・関連項目・外部リンクは省略）

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