九重"夢"大吊橋

九重“夢”大吊橋：天空を歩く感動体験

九重“夢”大吊橋は、大分県玖珠郡九重町にある、歩行者専用の吊り橋です。その最大の特徴は、高さ173メートルという日本一の高さを誇ること。橋の長さは390メートルあり、以前は長さでも日本一でしたが、現在は400メートルの箱根西麓・三島大吊橋にその座を譲っています。

橋からの絶景

橋の中央部は、足元がすのこ状のグレーチングになっており、真下を覗き込むことができます。橋からは、日本の滝百選に選ばれている震動の滝や、紅葉の名所として知られる九酔渓の美しい景観を眺めることができます。特に紅葉シーズンは、橋からの景色がより一層色鮮やかに彩られ、訪れる人々を魅了します。

開通後の大盛況

2006年10月30日に開通した九重“夢”大吊橋は、開通当初から大きな話題を呼びました。開通からわずか9日後には10万人、24日後には年間目標の30万人を達成。その後も来場者数は順調に伸び続け、2007年4月には100万人、2008年には300万人を突破しました。この人気により、総事業費約20億円のうち、7億3000万円の地域再生事業債を、予定より8年も早く完済することができました。

町の活性化の柱

九重町は、平成の大合併で周辺の町村が合併する中、「自律のまち」を目指し、単独での運営を選択しました。九重“夢”大吊橋は、その観光振興計画の柱として重要な役割を担っています。橋の入場料収入は町の財政に大きく貢献しており、施設の充実や医療費助成の拡大など、地域住民の生活向上にも役立てられています。

橋の建設秘話と命名

橋の建設は、1956年に地元の商店会会員が「谷に橋をかけりゃ滝も紅葉もきれいに見えるぞ」と発言したことがきっかけでした。当時は「寝ぼけている」と一笑に付されましたが、1993年に町の観光振興計画に盛り込まれ、長年の「夢」が実現しました。橋の名前には、この建設にまつわる夢のような話から「夢」の字が付けられました。

地域振興への取り組み

九重町では、大吊橋の収益を地域振興に役立てるさまざまな取り組みを行っています。2007年10月からは、医療費助成の対象を小中学生にも拡大し、2008年9月には、町の名物として「九重“夢”バーガー」を発売しました。このバーガーは、佐世保バーガーを参考に作られ、町内認定店舗で販売されています。

アクセスと利用情報

九重“夢”大吊橋へのアクセスは、自家用車のほか、公共交通機関も利用できます。大分自動車道九重ICから県道40号線を経由してアクセスできます。また、コミュニティバスや高速バスも利用可能です。営業時間は8時30分から17時まで（7月から10月は18時まで）で、通行料は中学生以上500円、小学生200円です。橋は往復料金制ですが、ゲートを出なければ何度でも通行できます。

沿革

1956年7月：地元商店会会員が橋の建設を発案。
1993年：町の観光振興計画に盛り込まれる。
2006年10月30日：九重“夢”大吊橋が開通。
2007年10月：医療費助成の対象を小中学生に拡大。
2008年9月17日：「九重“夢”バーガー」の発売開始。
2008年10月11日：県道バイパスが開通。
2022年3月25日：イメージソングが決定。

来場者数

2007年4月10日：100万人達成
2007年9月16日：200万人達成
2008年4月4日：300万人達成
2008年11月17日：400万人達成
2009年10月15日：500万人達成
2010年11月8日：600万人達成
2012年4月13日：700万人達成
2013年10月21日：800万人達成
2015年6月5日：900万人達成
* 2017年3月1日：1000万人達成

まとめ

九重“夢”大吊橋は、その圧倒的な高さと美しい景観で多くの人々を魅了するだけでなく、地域活性化の象徴としても重要な役割を果たしています。訪れる人々は、橋の上で天空を歩くような特別な体験をすることができます。ぜひ一度、この素晴らしい橋を訪れてみてください。

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