九龍ジョー

九龍ジョー：ポップカルチャーから伝統芸能まで、多様な世界を繋ぐ編集者、ライター

九龍ジョー（クーロン ジョー）は、日本のライター、編集者として知られる梅山景央氏のペンネームである。1976年生まれ、東京都渋谷区出身。横浜市立大学経済学部卒業という経歴を持つ彼は、出版業界に至るまで、実に多彩なキャリアを積んできた。

彼のキャリアは、テレビ番組制作会社での勤務から始まる。その後、築地市場の鮮魚仲卸という異色の経験を経て、IT系広告代理店へと転身。これらの多様な経験は、彼独特の視点と幅広い知識の土台となっていることは想像に難くない。

出版業界への転身後、九龍ジョーはコアマガジンで『@BUBKA』や『実話マッドマックス』の編集に携わり、その後、太田出版へと移籍。『hon-nin』や『Quick Japan』編集部の経験を積む。

2004年から本格的にライターとしての活動をスタート。その活動範囲は驚くほど多岐に渡る。ポップカルチャーを深く掘り下げた記事から、日本の伝統芸能に関する考察まで、彼の筆はジャンルを超えて活躍している。

単なるライターとしての活動にとどまらず、彼は数多くの書籍の編集にも携わってきた。書籍だけでなく、コミックや写真集など、様々なジャンルの出版物を手がける経験は、彼の出版業界における幅広い知識と経験を裏付けている。

近年では、YouTubeチャンネルの監修にも力を注いでいる。特に、第57回ギャラクシー賞テレビ部門フロンティア賞を受賞した『神田伯山ティービィー』の監修は大きな注目を集めた。その他にも、中村壱太郎や日本俳優協会などのYouTubeチャンネルの監修を務め、動画コンテンツ制作の世界でも高い評価を得ている。

さらに、時代村プロデューサーとしての顔も持つ。時代村は、日本の歴史や文化を体験できるエンターテイメント施設である。プロデューサーとして、日本の伝統文化の継承と発展に貢献している。

彼の活動は、ポップカルチャーと伝統芸能という一見すると異なる世界を、巧みに繋いでいる。それぞれの文化に対する深い理解と、多様な業界経験から得た幅広い知識、そして独自の視点が、彼独自のスタイルを形作っていると言えるだろう。

著書には『メモリースティック　ポップカルチャーと社会をつなぐやり方』（DU BOOKS、2015年）や『伝統芸能の革命児たち』（文藝春秋、2020年）などがある。前者は、ポップカルチャーと社会との繋がりを鋭く分析した作品であり、後者は、伝統芸能の世界における革新的な動きを捉えた作品である。

共著として『遊びつかれた朝に　10年代インディ・ミュージックをめぐる対話』（磯部涼との共著、Pヴァイン、2014年）も出版されている。

メディア出演も活発に行なっており、TBSテレビ『サンデージャポン』への出演や、NHKラジオ第一放送『小痴楽のシブラジ』『小痴楽の楽屋ぞめき』へのレギュラー出演など、その活動は多方面に広がっている。

Twitter（現X）アカウント(@wannyan)やブログ「耕書日記」なども運営し、積極的に情報発信を行っている。

九龍ジョーの活動は、現代社会における文化の多様性と、その繋がりを象徴する存在と言えるだろう。これからも、彼の活動から目が離せない。

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