乱戦模様 - 銀河ドラマ
『乱戦模様』は
1970年5月4日から
5月15日までNHKの「銀河ドラマ」で放送された全10回の連続テレビドラマです。このドラマは、作曲家としての名声を追い求める男が、恋愛や音楽を通じてさまざまな騒動に巻き込まれる様子を描くコメディ作品です。
概要
「銀河ドラマ」の第26作として制作され、当作品はカラー映像での放送が特徴です。物語の主人公は企業に勤める上杉昭三であり、彼の人生は会社、結婚、そして音楽の間で揺れ動く姿が描かれます。上杉は定職を持ちながらも、内心では作曲家になることを望んでおり、そのために大きな決断をすることになります。
物語の展開
上杉は、結婚して7年が経過した妻、律子との平凡な日々に満足していないものの、勇気を出して行動を起こすことができずにいました。ある日、彼の上司から、大ヒットしている作曲家丸山にCM音楽を依頼するように言われます。そこで、上杉は友人の丸山に頼み込むも、丸山から「自分自身で曲を作ってみてはどうか」と挑戦を促されるのです。
初めて作った曲が予想外に大好評を博し、上杉は自身の才能に感激し、すっかり舞い上がってしまいます。これを機に、彼は会社を辞め、妻とも別れ、作曲家として独立を目指すことを決断します。しかし、現実は彼が思うようには進まず、全てにおいて不運が続きます。最後の希望を抱いて、歌の才能を持つラーメン店の出前持ち、眉子に目を付け、彼女を歌手にしようと動き出すのです。この一連の出来事を通じて、上杉は様々な試練と困難に立ち向かいます。
一方、律子は友人のルリ子と共に美容コンサルタントの事業を始め、成功を収め、マスコミからの注目を集める存在へと変わっていきます。彼女の成功と、上杉の苦悩は対照的で、物語の中で二人の関係もまた大きく変わっていくことになります。
キャスト
このドラマには、主演の
三橋達也(上杉昭三)、
白川由美(上杉律子)、岡田真澄(丸山)をはじめ、様々な個性的なキャストが揃います。
黒柳徹子(ルリ子)、
倍賞美津子(眉子)、
奈美悦子(のぞみ)、
和田アキ子(七重)、
河原崎長一郎(根本)など多彩な出演者が、ドラマを盛り上げます。
スタッフ
脚本は
松木ひろしが担当し、演出は斎藤暁、村上慧、堀江信二の三名がそれぞれ手がけています。音楽は
いずみたくが担当し、視聴者の心に残るサウンドトラックも話題となりました。制作には合川明が名を連ねています。
全体として『乱戦模様』は、恋愛コメディとしての要素や、音楽業界の厳しさ、友情の絆など多くのテーマに取り組んだ作品で、視聴者に多くの感動を与えました。