乳及び乳製品の成分規格等に関する省令

乳及び乳製品の成分規格等に関する省令

乳及び乳製品の成分規格等に関する省令（通称: 乳等省令）は、1956年12月27日に公布された法令で、厚生労働省の管理のもと、食品衛生法に基づいています。この省令は、牛乳や乳製品の品質を確保し、消費者の健康を守るために必要な規定を設けています。

基本的な内容

省令では、牛乳や他の乳製品の成分規格、製造基準、容器や包装の規格、さらにマーケティングや表示方法について詳細に規定されています。当時、家庭で飼われていたヤギからの乳も含め、乳製品は衛生的な管理が求められていました。このため、省令は厳格な基準を設けることによって、消費者の安心を図っています。

特に、牛乳は「生乳」と呼ばれ、牛から直接搾取されたものが基本とされています。また、牛乳の中にもさまざまな種類があり、成分の内容や製法に応じて分けられています。たとえば、牛乳は成分無調整のもので、乳脂肪分が3.0%以上、無脂乳固形分が8.0%以上でなければなりません。この他に、特別牛乳や成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳などがあり、それぞれに厳格な基準があります。

同様に、乳製品のカテゴリには、クリーム、バター、チーズ、アイスクリームなどが含まれ、それぞれに定義が設けられています。たとえば、アイスクリームは乳固形分が15%以上で、その中で乳脂肪分が8%以上でなければなりません。これにより、消費者は商品の品質を確認できるようになっています。

改正の歴史

省令は、設立以来時代のニーズや科学的な知見に基づいて改正されています。特に、2012年3月15日に行われた改正では、福島第一原子力発電所の事故を受けて、放射性物質であるセシウム134およびセシウム137を規制対象としました。これにより、消費者の安全意識が高まる中でも、乳製品の品質管理を強化することが求められました。

具体的な定義

以下に、乳及び乳製品に関するいくつかの具体的な定義を示します。

• - 生乳: 牛から搾られた新鮮な乳を指す。
• - 特別牛乳: 認可を受けた特定の施設で生産された牛乳。
• - 加工乳: 脱脂粉乳やバターなどを原料として製造された乳製品。

これらの規定により、乳製品は一貫した品質で市場に供給され、消費者が安心して利用できる環境が整えられています。乳等省令は、個々の製品の透明性を高め、消費者の権利が守られるよう設計されています。

結論

乳及び乳製品の成分規格等に関する省令は、消費者の健康を守るために不可欠な法律です。これにより、乳製品の品質が保証され、消費者が安心してこれらの商品を選択できるようになっています。

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