乾正春

乾 正春（いぬい まさはる）について

乾正春は生年不詳で、江戸時代後期の土佐藩士です。彼は掛川衆侍の一員で、幼名は丑之助、通称は市郎兵衛であり、最終的には乾左八と名乗りました。

来歴

彼は土佐藩士である乾正壽（宅平）の嫡男として高知城下町に誕生しました。母は本山茂苞の娘です。1786年3月14日、乾正春は土佐藩主の山内豊雍の下で嫡孫としての御目見えを果たします。

彼は1810年8月9日に嫡子である乾正勝が江戸代参の際に御目見えを許されるなど、家族としての地位を築いていきました。また、弟の乾右馬之助は武芸で御目見えを仰せ付けられ、その後、母の実家である本山家の分家である本山茂直の養子として新たな道を歩んでいきます。

1822年1月10日、嫡子の正勝が病に倒れ、1827年10月21日には戌治郎と熊弥太に仕官することになります。各々が藩主に仕える中で、彼自身も役料米を受け取り、地位を確立していきました。

しかし、1828年12月5日、戌治郎が筑前国の黒田家へ養子に出ることとなり、乾正春もまたその生活の一部として変化を余儀なくされます。1829年9月7日、亡父である正壽の跡を継ぎ、彼は御附役料米を受け取り、さらに地位を安定させました。また、1830年5月4日には敏衛、郁松への附きを仰せ付けられ、次第に多くの人々とのつながりを持つようになります。

1830年10月8日、乾正春は病により生涯を閉じました。彼の墓所は土佐の薊野山に位置しており、彼の死後も家族が彼の名を受け継いでいきます。1831年1月7日に正春が無嗣子で亡くなると、土佐藩主から特別な配慮があり彼の実甥である本山楠弥太が養子として跡を継ぐことが許されました。

家族

• - 父: 乾正壽（宅平）
• - 母: 本山茂苞の娘
• - 本人: 乾正春（左八）
• - 実弟: 本山茂良（乾右馬之助）
• - 嫡子: 乾正勝（弥太郎）
• - 養子（実甥）: 乾正厚（市郎平）
• - 正厚の妻: 明神善秀の姉

補注

彼の家族は土佐藩の重要な血統の一部であり、乾正春自身もその一翼を担った重要な人物でした。彼の生涯を通じて築かれた家族のつながりや地位は、江戸時代における藩士の生活を物語っています。

参考文献

• - 『御侍中先祖書系圖牒』旧山内侯爵家蔵
• - 『南路志』武藤到和・武藤平道 共編

彼の人生や家族についての詳細は、時代背景などからも理解が深まることでしょう。

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