乾龍介のホットポイント

乾龍介のホットポイント

『乾龍介のホットポイント』は、1986年10月6日から1987年9月25日まで、朝日放送ラジオ（ABC）で放送されたラジオ番組です。番組によっては『乾龍介のH（ホット）ポイント』と表記されることもありました。

番組の背景と特徴

本番組は、20年半にわたり多くの若者に親しまれてきた長寿番組『ABCヤングリクエスト』の後を受けてスタートしました。それまでの若者向け音楽中心のスタイルから大きく方向転換し、関西地方の夜間ワイド番組としては珍しく、その日のニュースや生活に密着した生の情報を提供することに主眼を置いた内容となりました。この方針転換は、当時のラジオ番組における新しい試みの一つと言えます。

パーソナリティには、番組開始の半年ほど前まで朝日放送テレビの人気番組『おはよう朝日です』で司会を務めていた、同局アナウンサーの乾龍介が起用されました。アシスタントにも岡元昇、中邨雄二といった男性アナウンサーが配されるなど、出演者の構成にも特色が見られました。

放送内容

番組では、その日発生した出来事や夕刊に掲載された話題を中心に据えつつ、関西圏の最新タウン情報なども届けました。プロ野球のシーズン中には、試合終了直後に速報を伝えるほか、放送中に突発的な事件や事故が発生した際には、大阪府警察本部の記者クラブから直ちに最新情報をレポートするなど、生放送ならではの即時性を最大限に活かした構成が特徴でした。これにより、リスナーは常に最新の情報を得ることができました。

また、特別な企画として、1986年の大晦日には、同じくナイターオフ編成のワイド番組であった『歌謡大全集』と共同で、4時間にわたる拡大スペシャル『さよなら1986年・乾龍介のホットポイントスペシャル』が放送されました。この特別版では、新年を迎える直前の京阪神各地からの中継レポートが実施されるなど、年の瀬の雰囲気を伝える内容となりました。

放送時間と内包番組

番組の放送時間は、開始当初の1986年10月から1987年3月までは月曜日から金曜日の21時10分から23時30分でした。その後、1987年4月から番組終了の同年9月までは、月曜日から金曜日の21時00分から23時00分へと変更されました。1987年3月までは、文化放送が制作する『青春キャンパス』を番組内に内包して放送していました。ただし、金曜日の『青春キャンパス』は朝日放送による自社制作の企画ネット版であり、他の曜日は文化放送制作分を時間差で放送する形式が取られていました。

出演者

パーソナリティ：乾龍介（朝日放送アナウンサー）
アシスタント：岡本洋（朝日放送アナウンサー）、岡元昇（朝日放送アナウンサー）、中邨雄二（朝日放送アナウンサー）
レポーター：早見麻李（東京担当）、渡辺恵（大阪担当）

主なコーナー

事件記者ホットライン
ホットレポート こちらLA（『ABCヤングリクエスト』から継続）
ホロスコープポイント（出演：林真美 他）
地球ホットライン
スポーツ・パレード
青春キャンパス（1987年3月まで、金曜は企画ネット、他曜日は時差ネット。これも『ABCヤングリクエスト』からの継続コーナーでした）

この番組は、ヤングからターゲットを広げ、ニュースや情報に重きを置くという、夜間帯のラジオ番組としては挑戦的な試みを行い、約1年間の放送を終えました。

関連項目

ABCラジオジラ
* おしゃべり横丁ABC

もう一度検索