亀里町

亀里町（かめさとまち）

亀里町は、群馬県前橋市の南部に位置する地域です。郵便番号は379-2147で、2013年時点での面積は約2.31平方キロメートルとなっています。地理的には、前橋市街地の南端近く、雄大な利根川の左岸（東側）に広がり、また端気川の右岸にも接しています。

歴史

亀里町の歴史は、明治時代初期の村落合併に始まります。1874年（明治7年）に、この地域にあった阿内宿村、阿内村、矢島村、竜門村、そして寺家村という五つの村が合併し、「亀里村」が誕生しました。

その後、1889年（明治22年）4月1日の町村制の施行に伴い、亀里村は周辺の鶴光路村、三公田村、横手村、新堀村、下阿内村、力丸村、徳丸村、房丸村と合併し、新たに東群馬郡下川淵村の一部となりました。さらに、1896年（明治29年）4月1日には、郡の再編（東群馬郡と南勢多郡の統合）が行われ、下川淵村は勢多郡に所属が変更されました。

昭和に入り、自治体の大規模な合併が進む中、1954年（昭和29年）4月1日、下川淵村は周辺の1町5村（元総社村、上川淵村、芳賀村、桂萱村、群馬郡東村、総社町）と共に前橋市に編入されました。この合併により、旧下川淵村の一部であった亀里村の区域は「前橋市亀里町」として新たな歩みを始めました。

その後の変化としては、1980年（昭和55年）に、町域の一部が隣接する下川町の一部（25番地から37番地）として再編成されています。

現代の様相と主な施設

亀里町は、近年、大型の商業施設や企業の拠点が進出するなど、活発な動きが見られる地域です。特に2000年代以降、その傾向が顕著になりました。2006年には、株式会社ベイシアの本店機能が、伊勢崎市から当町に新設されたベイシアビジネスセンターへ移転しました。また、2023年にはユニクロ前橋南インター店が、2024年にはイケア前橋店といった大規模商業施設が相次いでオープンしており、地域内外からの注目を集めています。

教育施設としては、群馬県立前橋南高等学校が置かれています。また、産業・技術関連施設として群馬県立群馬産業技術センターがあり、さらに群馬県JAビルや農協ビルといった公共関連・農業関連の施設も集まっています。これらの施設は、地域の学術、研究、産業、そして農業の中核としての役割を担っています。

交通

町内に鉄道駅はありませんが、道路網が比較的整備されています。特に北関東自動車道が町域を通過しており、広域からのアクセスに利便性をもたらしています。国道は通っていませんが、主要な県道が複数走っています。具体的には、群馬県道11号前橋玉村線、群馬県道27号高崎駒形線、そして群馬県道・埼玉県道13号前橋長瀞線が通じており、これらの県道が地域の交通を支えています。バス路線も運行されており、公共交通による移動も可能です。

その他

亀里町には多くの住民が暮らしており、2017年（平成29年）8月31日現在の世帯数と人口が公表されています（詳細な数値は変動するためここでは割愛します）。住民が利用する市立小・中学校については、前橋市により学区が定められています。

このように、亀里町は歴史的な村の合併から始まり、幾多の変遷を経て前橋市の一部となり、近年では交通の要衝として産業・商業施設の集積が進む、発展を続ける地域です。

（参考文献：「角川日本地名大辞典 10 群馬県」）

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