予算管理内閣

予算管理内閣とは、予算が国会を通過するまでの短期間に組織される暫定的な内閣を指す言葉です。法的な定義があるわけではなく、主に政治的な状況を説明するために用いられます。

概要

予算管理内閣は、組閣直後から与党の基盤が不安定になり、本予算の成立が急務となる状況下で成立することが多いです。具体的には、以下のような状況が考えられます。

与党基盤が不安定で、本予算成立が急務である。
予算案成立後、衆議院での内閣不信任決議可決が確実視されている。
様々な政治情勢から衆議院解散ができない。

このような状況下では、内閣は予算成立を最優先とし、その後の政権運営は困難であると予想されます。そのため、「本予算自体が内閣の一仕事で終わってしまう」という意味合いで、予算管理内閣という言葉が用いられます。

羽田内閣の事例

羽田内閣は、予算管理内閣の典型的な例として挙げられることがあります。羽田内閣は、内閣首班指名後の連立与党の分裂により、少数与党政権として発足しました。日本社会党は連立を離脱し、衆議院で過半数を確保する勢力はいませんでした。このような状況下で、与党は自由民主党の切り崩しにより過半数確保を狙いましたが、失敗に終わります。

その後、衆議院の過半数議席を有する自社さ3党が連立で合意し、予算成立を機に内閣不信任決議が可決される見込みとなりました。これにより、羽田内閣は予算管理内閣として位置付けられるようになり、予算成立後の不信任案提出を機に総辞職しました。

関連項目

内閣
選挙管理内閣
内閣総辞職
職務執行内閣
一内閣一仕事

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