二人静 -「天河伝説殺人事件」より

二人静 - 「天河伝説殺人事件」より

中森明菜による「二人静 -「天河伝説殺人事件」より」は、彼女の26枚目のシングルとして1991年3月25日に発売されました。この楽曲は、ワーナー・パイオニア（現在のワーナーミュージック・ジャパン）からリリースされたもので、8cmCD（WPDL-4229）およびシングルカセット（WPSL-4190）の二種類が同時に販売されました。

背景

この楽曲は、東映が配給する角川映画『天河伝説殺人事件』の主題歌として制作されました。松本隆が作詞、関口誠人が作曲を手がけ、井上鑑が編曲を担当しました。実は、本楽曲は松本が中森のために初めて作詞を行った作品でもあります。同じく関口も「天河伝説殺人事件」というタイトルで自身が作ったバージョンを1991年2月14日に先行リリースしています。この二つのバージョンは、タイトル以外の歌詞がほぼ同じであるものの、映画本編では関口版が、プロモーション映像においては中森のバージョンが使用され、役割が分かれていました。

1991年4月26日には、テレビ朝日系の音楽番組『ミュージックステーション』で中森明菜と関口が共演し、「二人静」を披露しました。この楽曲は、後に中森のベスト・アルバム『true album akina 95 best』に新たに録音されたバージョンが収録されています。

カップリング曲の「忘れて…」は、中森が作詞を行い、羽佐間健二が作曲、そして小野沢篤が編曲を手掛けました。羽佐間健二はプロデューサーの川原伸司氏のペンネームとして使われています。この曲は同年のライブ「夢 '91 Akina Nakamori Special Live|夢_'91_Akina_Nakamori_Special_Live」でも演奏され、その際は限定バージョンの歌詞で披露されました。この限定バージョンは後にライブアルバム『Listen to Me』およびライブビデオ『夢 '91 Akina Nakamori Special Live|夢_'91_Akina_Nakamori_Special_Live』に収録されています。

音楽的特徴と批評

楽曲は、日本的でありながら神秘的な雰囲気が漂い、多くのリスナーに評価されています。『CDジャーナル』はこの楽曲に対し、「日本的でありながらどこかミステリアスな雰囲気の漂う楽曲」と評価しています。

チャート成績

「二人静」は、オリコン週間シングルチャートで1991年4月8日付に初登場し、最高順位の3位を記録しました。また、次週にも同じく3位を維持し、合計で28週間にわたりチャートにランクインしました。この作品は中森のシングル曲がトップ3に入れた最後の作品であり、1991年度のオリコン年間シングルチャートでも21位にランクインしています。

規格と収録アルバム

「二人静」は1998年11月26日に12cmCD（WPC6-8683）として再リリースされ、以降もデジタルダウンロード版や『Singles Box 1982-1991』の一部として収録されるなど、多くの形で人々に親しまれています。

このように「二人静」は、中森明菜のアイコン的存在となり、今なお多くのファンに愛され続けています。

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