二十四輩
二十四輩（にじゅうよはい）とは
浄土真宗の開祖である親鸞聖人の関東地方における24人の高弟を「二十四輩」と呼びます。また、彼らが開基となった寺院も同様に「二十四輩」と呼ばれています。
二十四輩の選定と歴史
二十四輩は、茨城県大網願入寺に伝わる『二十四輩牒』によって選定されています。その伝承は古く、覚如上人の時代に、佛光寺の了源に対抗して本願寺教団を確立するためにまとめられたと考えられています。
正慶元年（1332年）、如信上人の孫である空如上人が陸奥国大網（現在の福島県古殿町）の願入寺に覚如上人を招き、如信上人の三十三回忌法要を執り行いました。この時、空如上人によって『二十四輩牒』が執筆されたとされています。
覚如上人の著書『改邪鈔』には「二十余輩」という記述があり、必ずしも24人という定まった数ではなかった可能性も指摘されています。
長年の間に、移転や再建が繰り返され、元の寺院から分流する寺院も現れました。その結果、二十四輩の格式を持つ寺院は180ヶ寺ほどに増加しました。その後、「二十四輩会」によって正統な二十四輩寺院として43ヶ寺が選定され、現在ではこれらの寺院が二十四輩寺院を名乗っています。
二十四輩の一覧
以下に、二十四輩として知られる24人の門弟の名前を列挙します。
| 番号 | 門弟名 |
|---|---|
| -- | -- |
| 第一番 | 性信 |
| 第二番 | 真仏 |
| 第三番 | 順信 |
| 第四番 | 乗然 |
| 第五番 | 信楽 |
| 第六番 | 成然（常念とも） |
| 第七番 | 西念 |
| 第八番 | 証性 |
| 第九番 | 善性 |
| 第十番 | 是信 |
| 第十一番 | 無為信（無為子とも） |
| 第十二番 | 善念 |
| 第十三番 | 信願 |
| 第十四番 | 定信 |
| 第十五番 | 入西 |
| 第十六番 | 入信（穴沢） |
| 第十七番 | 念信 |
| 第十八番 | 入信（八田） |
| 第十九番 | 明法（弁円） |
| 第二十番 | 慈善 |
| 第二十一番 | 唯仏 |
| 第二十二番 | 唯信（戸森） |
| 第二十三番 | 唯信（幡谷） |
| 第二十四番 | 唯円（鳥喰） |
参考文献
中根和浩「二十四輩考──覚如・蓮如の東国布教と二十四輩巡りについて──」『近世仏教の諸問題』、雄山閣出版、1979年、219-237頁。
関連項目
阿波北方二十四輩霊場
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