二宮真琴

二宮 真琴

二宮 真琴（にのみや まこと）は、1994年5月28日生まれ、広島県広島市出身の日本の女子プロテニス選手です。株式会社エディオンに所属しています。身長は157cm、右利きで、バックハンドストロークは両手打ちのスタイルをとります。主にダブルスで活躍しており、これまでにWTAツアーで2回の優勝経験を持ちます。世界ランキングにおけるキャリア最高位は、シングルスで280位、ダブルスで23位を記録しています。

特に、2018年の全仏オープン女子ダブルスでは、穂積絵莉選手とペアを組んで決勝に進出しました。これは、日本人女子選手同士のペアとしてグランドスラム大会の決勝へ初めて到達するという、歴史的な快挙でした。残念ながら決勝では敗れたものの、準優勝という輝かしい成績を収め、日本人ペアとしてはグランドスラムにおける最高成績を更新しました。

キャリアの歩み

広島県に生まれた二宮選手がテニスを始めたきっかけは、母親がテニススクールに通っていたことでした。3歳の頃から母親の練習の傍らでスポンジボールに親しみ、6歳で本格的にテニススクールに入会します。小学校時代はテニスだけでなく、ダンス、水泳、スキーといった様々なスポーツに取り組みましたが、10歳になる頃にはテニスに専念する道を選びます。小学校5年生時には、テニスのフットワーク強化を目的としてサッカーにも挑戦した経験があります。小学校6年生の時には、中国・四国地区合同のジュニア合宿メンバーに選出されるなど、早くからその才能を示していました。

中学校は広島市立清和中学校に進学。3年時には全国中学生テニス選手権の女子シングルス準決勝まで進みましたが、日比野菜緒選手に敗れ、この年代での全国タイトル獲得はなりませんでした。中学校卒業に際しては、テニスに専念するために高校へ進学しないことも検討しましたが、指導者からのアドバイスを受け、兵庫県西宮市にある通信制の西宮甲英高等学院へ進学。ここでは、後に同じプロの舞台で戦う尾崎里紗選手と同級生となります。

高校1年次には、トヨタジュニアテニストーナメント（現在のMUFGジュニアテニストーナメント）の女子シングルスで、加藤未唯選手や穂積絵莉選手らを破って決勝に進出し、小和瀬望帆選手に勝利して優勝を果たしました。2011年には、全仏オープンジュニア選手権の女子ダブルスに尾崎選手とのペアで出場し、準決勝まで駒を進めるなど、ジュニア時代から国際舞台での経験を積みました。

プロ活動と主な実績

2012年にプロへ転向して以降、二宮選手は特にダブルスでその実力を発揮し始めます。2016年9月には、ジャパン女子オープンテニスにおいて青山修子選手とペアを組み、自身にとって初のWTAツアータイトルを獲得しました。

2017年のウィンブルドン選手権では、チェコのレナタ・ボラコバ選手とペアを組み、女子ダブルスでベスト4に進出。惜しくも決勝進出は逃しましたが、この大会後にはダブルスランキングで自身初のトップ50入りとなる38位を記録しました。

キャリアにおける最大のハイライトは、2018年の全仏オープンでした。穂積絵莉選手とのペアで出場し、16年ぶりに日本人女子ペアとしてグランドスラムのベスト4に進出。準決勝ではシードペアを破り、日本人女子ペアとしては史上初となるグランドスラム決勝進出という歴史的快挙を成し遂げました。決勝では世界の強豪ペアに敗れたものの、準優勝という成績は日本人ペアのグランドスラム最高成績となりました。この年、9月には花キューピットオープンで加藤未唯選手とペアを組み決勝に進出（準優勝）、翌週の東レ パン・パシフィック・オープンでは再び加藤選手とのペアで決勝に進出し、勝利してツアー2勝目を挙げています。

2019年10月1日には、株式会社エディオンと所属契約を締結しました。2020年に延期されて開催された東京オリンピックには、ダブルス出場を目指し、日本選手団の最後の一人として代表に選出され、初の五輪出場を果たしました。女子ダブルスでは日比野菜緒選手とペアを組みましたが、初戦でオーストラリアの強豪ペアに敗れました。

プロキャリアを通じて、二宮選手はWTAツアーのダブルス決勝に7回進出しており、そのうち2回で優勝トロフィーを掲げています。粘り強いプレーとダブルス巧者として、世界の舞台で戦い続けています。

もう一度検索