二見 (砲艦)

二見（ふたみ）について

二見は、日本海軍の熱海型砲艦として知られる艦艇です。艦名は三重県の美しい名勝、二見浦に由来しています。1930年に竣工し、当初は二等砲艦として分類され、その後砲艦に変更されました。

艦歴の概要

二見は藤永田造船所で建造され、1930年2月28日に正式に艦艇としての任務を開始しました。初期には第一次上海事変における上海や長江の警備に従事しました。この艦は、1933年6月25日に宜昌から重慶に向かう途中、巫山付近で座礁するという事故に見舞われましたが、7月8日に無事に離礁し、上海で修理を受けました。

その後、支那事変及び太平洋戦争においても二見は重要な役割を果たします。戦時中、長江流域の警備任務に携わり、主にその地域の安全を確保するための活動に従事しました。1944年10月1日、日本海軍によって軍艦から除かれ、砲艦に類別変更されました。

終戦時には二見は航行できない状態で上海に停泊しており、その後中華民国によって接収されました。1949年11月29日には中国人民解放軍海軍に移管され、艦名は「珠江」に変更されましたが、1960年代にはこの艦は除籍されました。

艦長の歴代一覧

二見の艦長にはさまざまな指揮官が就任しており、以下にその一覧を示します。

• - 艤装員長: 堀勇五郎 少佐（1929年11月30日 - 1930年2月28日）
• - 艦長: 堀勇五郎 少佐（1930年2月28日 - 1931年8月20日）
• - 艦長: 中原三郎 少佐（1931年8月20日 - 1932年5月20日）
• - 艦長: 古木百蔵 少佐（1932年5月20日 - 1933年11月15日）
• - 艦長: 大石堅志郎 中佐（1933年11月15日 - 1934年11月15日）
• - 艦長: 丸安金兎 少佐（1934年11月15日 - 1935年10月10日）
• - 艦長: 倉永恒記 少佐（1935年10月10日 - 1936年3月11日）
• - 艦長: 有田貢 中佐（1936年3月11日 - 1937年11月15日）
• - 艦長: 沢勇夫 少佐（1937年11月15日 - 1939年1月18日）
• - 艦長: 溪口泰麿 少佐（1939年1月18日 - 1939年8月24日）
• - 艦長: 伊豆寿市 少佐（1939年8月24日 - 1940年4月24日）
• - 艦長: 志村正 少佐（1940年4月24日 - 1941年2月10日）
• - 艦長: 金井博 少佐（1941年2月10日 - ）
• - 艦長: 奥村三郎 中佐（1941年3月20日 - 1941年9月10日）
• - 艦長: 渡辺硯夫 少佐（1941年9月10日 - ）

同型艦

二見の同型艦には「熱海」があります。このように、二見は日本海軍の重要な艦艇であり、その歴史や艦長の交代は、当時の海軍の動向を反映しています。今はその存在を忘れ去られたとも言えるが、二見の業績は海軍の歴史に深く刻まれています。

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