二軸車 (鉄道)

二軸車について

「二軸車」とは、鉄道において一つの車体が二つの車軸のみを持つ車両を指します。これはボギー車との違いを明確にするための用語として使われます。具体的には、電車の中で「四輪単車」や「単車」と呼ばれることが多く、こちらの車両が使用する台車は「単台車」と称されます。

分類について

二軸車はその構造に応じていくつかのタイプに分類されます。たとえば、馬車や自動車に用いられるリーフリジッドサスペンションと同様に、板ばねを懸架装置の一部として利用したり、台車が台枠に固定されたりするものがあります。さらに、構造上の特性により、車軸が偏向できないタイプと、一軸台車を持ち偏向可能なタイプに分けられます。

板ばね懸架

このカテゴリーでは、荷重変化によってばねの両端の位置が変わる構造のものを指します。車両の前後や左右の車軸の位置決めは、軸箱守（じくばこもり）と呼ばれる部品によって行われます。

シュー式

シュー式は、板ばねの両端に摺動用のシューがあり、台枠と接触している部分で支えられた構造を持ち、固定はされません。

リンク式

リンク式は、一段リンク式とも呼ばれる形式で、板ばねの両端が目玉形状となっており、引っ張り方向に動くリンクで吊り下げられています。このため、シュー式に比べ摩擦が少なく、車軸の動きが円滑です。

二段リンク式

二段リンク式は、二つの輪から形成された上ばね吊りが一つの輪の下ばね吊りを挟む仕組みとなっており、相互のリンクで三点支持が行われています。このタイプは一段リンク式よりも抗力が高く、貨車の最高速度が10 km/h向上することが示されています。

台車懸架の概要

単台車式

この方式は、黎明期の小型電車や路面電車でよく使われており、台車が台枠と一体で構成されています。しかし、首振り機能を持たず、車体の振動特性に問題があるため、高速運転に適していません。特に、車体のオーバーハングが原因で横揺れが生じやすく、乗り心地が悪くなる傾向があります。
例外として、バーニーカーという小型の単車があり、これは運転の効率化を図るために300両以上が製造されましたが、最終的には脱線などの問題から退役しました。

近年では、バリアフリー対応の股下車両が求められるようになり、二軸車が再評価されています。回転可能な台車を持つボギー車では対応が難しいため、足元の利便性を考慮した上での選択肢となっているのです。

一軸台車式

二軸車に関連した構造として一軸台車があり、これによりより効率的な鉄道網が形成されています。

関連項目

• - 一軸台車
• - ボギー台車
• - 連接台車
• - 鉄道車両の台車
• - 鉄道車両の台車史

このように、二軸車の構造と技術は多岐にわたり、今日の鉄道運行においても重要な役割を果たしています。

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