二階堂家住宅

二階堂家住宅について

鹿児島県肝属郡肝付町新富に位置する二階堂家住宅は、江戸時代後期、文化7年（1810年）頃に建てられたと推定される歴史的な民家です。この建物は、木造茅葺き屋根の寄棟造りで、平屋の建物が二棟、雁行型に連結しているという独特の構造をしています。この形式は、鹿児島県南部の民家に特有のもので、客間として使われた「オモテ」と、日常生活の場であった「ナカエ」という二つの空間で構成されています。

建築の特徴

二階堂家住宅は、武家屋敷らしい堅牢な造りが特徴で、保存状態も非常に良好です。これらの点が評価され、昭和50年（1975年）6月23日に国の重要文化財に指定されました。しかし、昭和60年（1985年）の台風13号によって大きな被害を受けたため、翌年の1986年4月から保存修理事業が開始されました。この事業では、建物は南西約30メートルの場所に移築され、1987年6月30日に工事が完了しました。この移築によって、二階堂家住宅は歴史的建造物としての価値を保ちつつ、より安全な状態となりました。

二階堂氏の歴史

この住宅の持ち主である二階堂氏は、鎌倉幕府の御家人を祖とする薩摩の豪族であり、後に島津氏の配下としてこの地に移り住んだとされています。二階堂家からは、衆議院議員や内閣官房長官を歴任した二階堂進氏を輩出しており、歴史的に重要な役割を果たした人物もいます。現在は、二階堂進氏の長男である二階堂行海氏がこの住宅の所有者となっていますが、行海氏は東京在住のため、住宅は一般に有料公開されています。そのため、現在では、歴史的価値のある建造物として、多くの人々に公開されています。

見学情報

二階堂家住宅は、歴史的な建築様式を間近に見ることができる貴重な場所です。公開時間や入場料などの詳細は、公式ホームページや観光関連のウェブサイトで確認できます。また、現地ではパンフレットも販売されており、より詳しい情報を得ることができます。

アクセス

二階堂家住宅へのアクセスについては、公共交通機関や自家用車でのアクセス方法が考えられます。詳細は、関連ウェブサイトでご確認ください。

参考資料

『重要文化財 二階堂家住宅』（現地販売のパンフレット）
二階堂家住宅公式ホームページ
観光かごしま・二階堂家住宅のご紹介
肝付町観光協会・二階堂家住宅のご紹介
* ウィキメディア・コモンズには、二階堂家住宅に関するカテゴリがあります。

二階堂家住宅は、歴史と文化を今に伝える貴重な遺産であり、訪れる人々にとって、日本の伝統的な建築様式や歴史に触れることができる、重要な場所です。

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