五十嵐新次郎

五十嵐 新次郎について

五十嵐新次郎（いがらし しんじろう、1915年6月10日 - 1975年12月5日）は、日本の著名な言語学者であり、特に音声学の分野で多大な業績を残しました。東京に生まれた彼は、早稲田大学高等師範部を卒業した後、さまざまな機関での勤務を経て、日本放送協会（NHK）に入局しました。ここでは、海外放送課での職務を務めると同時に、言語教育に関する多くの活動にも関与しました。

1957年、五十嵐は早稲田大学教育学部の英語英文学科の教授に就任し、専門である音声学を教えました。彼の授業は多くの学生に影響を与え、その中には後に著名な学者や教育者となる東後勝明や田辺洋二、松阪ヒロシ、大田昌秀などが含まれています。彼の教育スタイルは、理論と実践を上手に組み合わせ、学生が実際の英会話に自信を持つことを助けるものでした。

五十嵐はまた、ラジオやテレビの英語講座でも学生や視聴者に親しまれ、「ヒゲの五十嵐」という愛称で広く知られていました。「百万人の英語」などの人気プログラムを通じて、彼は英語教育の普及に尽力しました。1965年から1966年にかけては、日本テレビのクイズ番組『これがクイズだ』の司会者としても活躍し、幅広いメディアでの存在感を示しました。

このように、五十嵐新次郎の活動は多岐にわたり、教育者としてだけでなく、メディアの中でも大きな影響力を持ち続けました。それに加え、彼の著書も多く、特に音声教育に関する作品が知られています。代表的な著作には、1947年に発表された『英米発音三十講 予備篇・母音篇』、1948年の『英米発音三十講 子音篇』、さらに『英会話のエッセンス 口があれば英語が話せる』や『毎日10分英語トレーニング 英語らしい英語に慣れよう』など、英語教育の向上を目指す内容が含まれています。

彼はまた、著名な共著者としても活動しており、特にW.L.MooreやJ.B.Harrisとの共同作業による『百万人の英会話』のような影響力のある作品が評価されています。

1975年に彼は亡くなりましたが、その遺した功績は今もなお日本の英語教育界において語り継がれています。五十嵐新次郎の教育理念と彼の努力は、現在の多くの英語教育者たちにも受け継がれており、彼の影響が教育の場にどう生きているのかを理解することができます。

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