百万人の英語

『百万人の英語』の概要

『百万人の英語』は、1958年4月1日から1992年10月4日まで、日本全国で放送された英会話番組です。この番組は文化放送やラジオたんぱ（現在のラジオNIKKEI）など、AM、FM、短波のラジオ局で放送されました。また、旺文社系列の財団法人日本英語教育協会（英教）が製作し、同時に月刊雑誌としての番組テキストも発行していました。

番組の目的と歴史

この番組は、英語学習における地域的な格差を解消する目的でスタートしました。その提案をしたのは旺文社の創業者、赤尾好夫氏です。大学受験のためのラジオ講座と同じように、広く英語を学ぶ機会を提供するため、多くの人々にアクセス可能な内容となっていました。

放送当初は、文化放送とラジオたんぱが主要な放送局として使用されていましたが、後に岐阜放送、ラジオ関西、山口放送、極東放送（後の沖縄放送）と広がっていきました。さらに沖縄では、日本復帰前の宗教放送局を含む全ての民間ラジオ局でこの番組が受信されました。

放送形式と特徴

番組のオープニングとエンディングは、各局のアナウンサーが担当しました。オープニングでは「皆さん。英教の、百万人の英語の時間が、参りました。」というアナウンスがあり、エンディングでは「これで、英教の、百万人の英語を、終わります。」という締めくくりの言葉がありました。特に毎年12月31日は休講日として、多くのリスナーに親しまれていました。

番組の終了後、2002年には旺文社グループの株式会社教育測定研究所が「100万人の英語」としてインターネット上に情報サイトを開設し、英語学習のリソースとして引き続き利用されるようになりました。

代表的な講師

番組には多くの講師が登場しました。その中には、J・B・ハリスやマリアン、國弘正雄、鳥飼玖美子などが名を連ねていました。また、ハイディ矢野やパティ、御園和夫、遠山顕、小林克也、ケント・デリカット、荒井良雄、戸田奈津子、早見優、トミー植松、奈良橋陽子（本名は野村陽子）、五十嵐新次郎、水谷信子、加藤諦三、東後勝明、伊藤サム、田崎清忠、アントン・ウィッキーなど、様々な講師が英語に関する指導を行いました。

テレビでの放送も

また、1959年から1961年の間は、日本教育テレビ（現在のテレビ朝日）でのテレビ放送も行われ、番組の内容を映像で楽しむこともできました。放送局としては、毎日放送、中国放送（TBS系列）、西日本放送（日本テレビ系列）などが関与していました。

まとめ

『百万人の英語』は、長年にわたり日本の英語教育に大きな影響を与えた番組でした。多くの人々がこの番組を通じて英語に親しみ、学ぶ機会を得てきました。英語教育の重要性が叫ばれる中、今後もこのような取り組みが続いていくことが期待されます。

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