五味一明

五味 一明: 日本のアマチュア天文家

五味一明（ごみ かずあき、1911年 - 1990年1月29日）は、日本の天文学において重要な役割を果たしたアマチュア天文家です。長野県諏訪市に居住していた彼は、諏訪天文同好会の創設メンバーであり、天文観測に情熱を注ぎました。

新星の発見

特に彼の名を知らしめた出来事は、1936年6月18日に北海道での新星の発見です。この新星は、かげ座に位置するCP星であり、五味は発見時に村民に星座の解説をしていた真っ最中でした。この瞬間、彼は肉眼で新星を捉え、すぐに東京天文台にその発見を電報で知らせました。この新星は一時的に明るさが最大2等級に達し、後に「五味新星」と名付けられました。

五味が行ったこの独立した発見は、日本のアマチュア天文家による初の例となり、海外の研究者に先駆けたこととして重要視されました。この成果を称えるため、日本天文学会は同年に天体発見賞を設立し、五味はその初回の受賞者の一人として名を刻むことになります。

天文学への貢献

新星の発見に留まらず、五味はその後も長い間流星や変光星の観測を行い続けました。彼の観察記録はアマチュア天文学の発展に寄与し、多くの人々に天文学の魅力を伝える役割を果たしました。彼の観測活動は、これからの世代への道しるべとなり、アマチュア天文家たちの手本ともなったのです。

本業と人生

五味は本業として床屋を営んでいました。一般市民として働きながら、愛好する天文学にも情熱を捧げる彼の姿は、多くのアマチュア天文家にとっての憧れであり、模範となりました。いつも明るい彼の存在は、地域の人々にとっても愛されるものであったに違いありません。

小惑星の命名

また彼の名は、天文学の世界でさらに特別な意味を持つことになりました。[小惑星] Gomiは、五味の業績を称えて命名されました。これは彼がいかにして天文学の発展に貢献したかを象徴するものであり、彼の名前が今後も永続的に記録されることを意味しています。

五味の遺産

1990年1月29日に五味は永遠の眠りにつきましたが、彼の影響と功績は現在も多くの天文愛好家の心に生き続けています。その業績は、アマチュア天文家が持つ力や情熱が如何にして大きな成果を生むかを証明するものです。五味一明の名は、天文学史の中で不朽のものとして語り継がれることでしょう。

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