五峰旗瀑布

五峰旗瀑布（ごほうきばくふ）

五峰旗瀑布は、台湾の宜蘭県礁渓郷、得子口溪の上流に位置する美しい滝です。この滝は、その名の通り、五つの峰が並び、その形が旗に見えることに由来しています。滝は上、中、下の三層に分かれていて、これらを合わせた落差は100メートルを超えます。また、五峰旗は「蘭陽十景」の一つとしても知られています。

滝の概要

五峰旗瀑布には、全域を結ぶ歩道があります。訪れる人々は、下層の滝の近くから入口に入り、流れの穏やかな渓谷での水遊びを楽しむことができます。子供たちが水に足を浸す姿が見られ、観光客たちも靴下を脱いで水に入る場面が多いです。滝への道を136メートル進むと中層の滝が見えてきます。ここには「五峰亭」と名付けられた中国風の涼亭があり、観光客が滝を鑑賞するための絶好のポイントになっています。

さらに36メートル進むと別れ道があり、曲がりくねった道を476メートル歩くことで上層の滝へたどり着きます。この上層の滝は特に壮観で、観瀑台からは水しぶきを浴びながら滝の迫力を体感することができます。ただし、近年の台風の影響で上層に至る道は閉鎖されることが多く、2017年12月の時点では立入禁止となっています。

近くには、聖母マリアが登山者を救ったという伝説が残されており、聖母朝聖地と呼ばれる簡素な天主堂が建てられています。

地質と構造

五峰旗瀑布は、礁溪断層により形成された断層瀑布です。この地域の地質は四稜砂岩区に属し、硬い頁岩が露出しています。滝の構造を見ると水流の方向と地層の走向が大きな角度で交差しており、上部は逆向きに傾斜しています。上層の滝の上部では、細かい石英由来の砂岩が厚い層を成し、その下には明確な割れ目がある硬い頁岩と粉状の砂岩が見られます。この滝の形は細長く、下に滝壷が形成されています。中層と下層の滝は頁岩上を流れ、中層は滝壺を持たない細い滝です。下層の滝は落差と幅の比率が近く、滝壷が形成されています。

滝の規模

• - 上層の滝（第一瀑布）: 高さ約230メートル、落差42メートル、滝壺は深さ2メートル、長さ12メートル、幅15メートル。
• - 中層の滝（第二瀑布）: 高さ約180メートル、落差24メートルで、滝壺はありません。
• - 下層の滝（第三瀑布）: 高さ約160メートル、落差10メートル、滝壺は深さ2メートル、長さ6メートル、幅7メートルです。

交通アクセス

自動車

国道5号（蔣渭水高速公路）から頭城交流道に入ります。その後、台9線の礁溪路七段交差点で左折し、礁溪市区の交差点を右折します。道なりに五峰路を進むと、約2.1キロメートルで五峰旗風景特定区に到着します。

公共交通

• - 鉄道: 台湾鉄路（台鉄）の礁溪駅で下車し、タクシーに乗り換えて中山路を進みます。右折して德陽路を進むと五峰路に入ります。駅から徒歩でも約3.5キロメートルの距離です。
• - バス: 首都客運が運行する「首都之星」1572線（台北－羅東）または葛瑪蘭客運1915線（板橋－羅東）を利用し、礁溪駅で下車。以降は鉄道と同様のルートで向かいます。

もう一度検索