五条通

五条通の概要

五条通（ごじょうどおり）は、京都市の中心部を東西に貫く主要な通りの一つで、ほとんどの区間が国道として指定されています。この通りは、堀川五条以東が国道1号、烏丸五条以西が国道9号として位置付けられており、これらの区間は重複区間にもなっています。また、国道8号や国道162号とも交差しており、交通網の重要な一部を形成しています。

五条通の東端は、東大路通との交差点である五条坂交差点付近からスタートし、ここから清水寺に向かう細い道、清水道と合流します。国道1号はその後、五条バイパスとして進み、渋谷通と合流しながら東山を越え、山科盆地へと続きます。一方、西側では国道9号桂バイパスを通じて桂川を経由し、京都縦貫自動車道に接続しています。

歴史

五条通の起源は、平安京の六条坊門小路にあるとされています。この通りは、豊臣秀吉が方広寺の大仏殿を参拝する際、鴨川にかかる五条大橋を六条坊門小路に移設したことに由来しています。このため、元の五条大路は松原通と名付けられることになりました。唱歌「牛若丸」には「京の五条の橋の上」という歌詞があり、五条大橋の西詰には牛若丸と弁慶の像が設置されていますが、歴史的な出会いの場所はこの橋ではなかったというのが専門家の見解です。

1944年には第二次世界大戦の影響で、防火帯形成のために通り南側の建物疎開が行われ、その後、広幅の道路へと整備されました。現在では五条通は幅約50メートルに拡幅され、一部区間では片側2車線に路面が整備されています。国土交通省の資料によると、この通りの地下には「共同溝」が設置されており、烏丸五条交差点では右折レーンが共同溝への出入り口を避ける形になっています。また、地下鉄烏丸線五条駅も共同溝を避けるために位置が調整されています。

沿道の主な施設

五条通は多くの文化的、商業的施設に囲まれています。清水寺は松原通からアクセス可能で、五条坂交差点の北東には大谷本廟があります。また、五条通沿いには都道府県の公共施設や交通機関も発達しており、京阪電気鉄道の清水五条駅や、市営地下鉄の五条駅が近くに存在します。更には、京都市立病院や、イオンモール京都五条、京都東急ホテルなども通り沿いに位置しています。

交通量

交通量のデータによると、2005年度には平日24時間の間に京都市下京区大津町では約64,436台、右京区西京極新明町では約54,289台の交通が記録されています。これは、五条通が主要な交通路であることを示しています。

違法駐輪対策

五条通は国道として重要な役割を果たしているため、京阪清水五条駅や地下鉄烏丸線五条駅周辺の違法駐輪が問題となっていました。これを受けて、京都市は2010年から違法駐輪自転車の即時撤去を行うようになりました。

まとめ

五条通は単なる交通路ではなく、歴史、文化、生活が交差する場所です。其の中で多くの人々が行き交い、様々なアクティビティが行われています。交通計画、違法駐輪の対策、そして沿道の発展など、今後も五条通はますますその重要性を増していくことでしょう。

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