井上うに

井上うに（いのうえ うに、生年月日不詳）は、日本の音楽シーンにおいて、レコーディング&ミキシング・エンジニア、音楽プロデューサー、ソングライター・編曲家、そして演奏家として多岐にわたる才能を発揮している人物です。本名は井上禎（いのうえ ただし）で、この名義で音楽活動をスタートさせました。1980年代から1990年代にかけては、「井上"uni"禎」という名義でも活動を展開していました。

特筆すべきは、椎名林檎との仕事において「井上雨迩（いのうえ うに）」という名義を使用している点です。この名義は、椎名林檎の作品に携わる際にのみ用いられています。彼の所属事務所は、アイ・トゥ・アイ・コミュニケーションズです。

人物

井上うには、レコーディング・エンジニアとして数多くの音楽家の作品に携わってきました。その一方で、作曲、作詞、編曲といったクリエイティブな側面でも才能を発揮しています。さらに、エレクトリックベースやエレクトリック・[[ギター]]といった一般的な楽器から、民族楽器まで、幅広い種類の楽器を演奏できるマルチプレイヤーとしての顔も持ち合わせています。世界各地の民族楽器を数多く所有しており、楽器コレクターとしても知られています。

主な仕事

國府田マリ子：プロデュースをはじめ、作詞、作曲、編曲を手がけています。編曲には亀田誠治も参加しています。
椎名林檎：プロデュースの他、編曲やプログラミング、楽器演奏など、多岐にわたる役割を担っています。
東京事変：プロデュースを担当しています。
その他のアーティスト：特に記載がない場合は、レコーディング・エンジニアとして参加しています。

関連人物

崎谷健次郎：1987年のメジャーデビュー以降、井上禎名義でレコーディング・エンジニアとして数々の作品に参加。崎谷健次郎がプロデュースした谷村有美のシングル『ときめきをBelieve』では井上"uni"禎名義で参加しています。
亀田誠治：亀田誠治が編曲を手がけたアーティストの作品に、レコーディング・エンジニアとして多数参加しています。声優の國府田マリ子、椎名林檎、赤い公園などの作品で共同で作業することが多く、椎名林檎に井上うにを紹介したのも亀田誠治です。
國府田マリ子：シングル『みみかきをしていると』から、レコーディングだけでなく、作曲や編曲にも携わり、共同で作詞も手がけています。
椎名林檎および東京事変：亀田誠治からの紹介をきっかけに、椎名林檎とは長年の仕事上のパートナーとして、数々の作品を共に作り上げています。最初の仕事は、1999年に発売された松任谷由実のトリビュートアルバム『Dear Yuming』に収録された「翳りゆく部屋」のカバーのレコーディングでした。その後、椎名林檎のシングル「本能」から、東京事変の全ての作品に至るまで、レコーディング・エンジニアを担当しています。また、東京事変以降の椎名林檎のソロ作品にも携わっています。椎名林檎の3rdアルバム『加爾基 精液 栗ノ花』と4thアルバム『三文ゴシップ』では、椎名林檎と「化猫（バケネコ）キラー」という音楽ユニットを結成し、共同プロデュースを担当しています。『加爾基 精液 栗ノ花』では、編曲や楽器演奏も行い、ギターやベースといった一般的な楽器に加え、リュート、マンドリン、シタールなど、世界各国の民族楽器を演奏し、マルチプレイヤーとしての才能を発揮しています。東京事変の作品では、アルバム「教育」に収録されている「御祭騒ぎ」やシングル「修羅場」など、作品によってはプログラミングも担当しています。

井上うには、その幅広い音楽的知識と技術、そして卓越した演奏力によって、多くのアーティストから信頼を得ている、日本の音楽シーンにおいて欠かせない存在です。

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