奈良市井上町
井上町は、
奈良県奈良市の中央部に位置する地区で、奈良市街地の中心に位置しています。郵便番号は630-8317です。
地理
井上町は、奈良市の中央、市街地の中央に位置し、南北に通る旧中街道沿いに商店や住宅が立ち並んでいます。南端には南派出所や天理教奈良大教会があり、北端には
中将姫ゆかりの
融通念仏宗高林寺があります。また、井上町会所の西隣には、
井上内親王と
他戸親王を祀る井上神社があります。この会所は清福寺とも呼ばれ、八王子・熊野権現が祀られています。町の北側には高房という庵があります。
明治維新後、この地域は
薬師堂町の御霊神社の氏子区域となりました。
井上町の北側は
元興寺町、花園町、築地之内町に、南側は東西に走る市道大森高畑線を隔てて高辻町に、西側は瓦堂町、北京終町に接しています。
地名の由来
井上町の地名は、町内にある
井上内親王の御霊を鎮めるための井上神社に由来します。
しかし、「奈良曝」には、「いにしへ井上源五殿此町におハしけるゆへなり」とあり、豊臣氏の奈良代官であった井上源吾に由来するという説も記されています。
また、「奈良坊目拙解」には、当地が
元興寺南大門の跡であり、その門前に
井上内親王の御霊社の神輿舎があったためであるという説が述べられています。同書には、
寛永年間頃まで西側は田畑で人家がなかったという古老の話も記録されています。
歴史
江戸時代、井上町は奈良町の1町として南方触口支配に属していました。
明治時代には一時的に
大阪府の一部となった時期もありました。
交通
鉄道路線
町内には鉄道路線はありません。
道路
奈良県道188号高畑山線
参考文献
「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 29
奈良県』角川書店、1990年 ISBN 4-04-001290-9
関連項目
ならまち
外部リンク
能面教室