井上貴博 (政治家)

井上 貴博（いのうえ たかひろ）

井上貴博は1962年4月2日生まれの日本の政治家であり、現在は自由民主党の副幹事長を務めています。彼は衆議院議員として4期を務める一方、福岡県議会議員としても3期にわたり議席を確保してきました。彼の政治歴は、福岡県の豊かな政治家の家系に根付いており、祖父や父も同様に福岡県議会で活躍してきた経歴を持っています。

井上は福岡市博多区で生まれ育ち、地元の小学校から中学校を経て西南学院高等学校、獨協大学法学部で法律を学びました。2003年には福岡県議会議員選挙に博多選挙区から立候補し、見事に初当選を果たします。その後も連続で当選を重ね、2012年には衆議院議員に転身し、自民党公認で福岡1区から出馬します。

当時、福岡1区は民主党の松本龍が長年にわたり議席を占有していたため、井上がこの地で初当選を果たしたことは、大きな注目を浴びました。特に、井上の擁立は総裁安倍晋三によるもので、「安倍チルドレン」とも称されるようになります。会派内部が分裂した2014年の第47回衆議院議員総選挙では、井上は新開裕司や元民主党議員との競争を制し、再選を果たしました。

2017年には3期目を迎え、2018年9月には麻生太郎財務大臣から財務大臣補佐官に任命されています。彼は特に、福岡市で行われるG20財務相・中央銀行総裁会議の準備を担当するなど、財務面での貢献が評価されています。また、2019年には財務大臣政務官に昇進し、2021年の第49回衆議院議員総選挙でも再選を果たしています。

井上の政治的な立場としては、憲法改正や集団的自衛権の見直しに賛同する一方で、女性宮家の創設や日本のTPP参加には反対の姿勢を示しています。また、選択的夫婦別姓制度についても反対を表明しており、夫婦同姓が日本の伝統に合致すると主張しています。

しかし、彼の政治家としてのキャリアにはいくつかの不祥事も見られます。2015年には、自民党内の勉強会での報道規制に関する発言が問題視され、厳重注意を受けました。また、2012年の選挙時に受け取った寄付金1300万円が収支報告書に記載されていなかったことが後に発覚し、選挙管理委員会への修正届出が必要となりました。

井上貴博は、喫煙者として超党派の愛煙家国会議員からなる議員連盟「もくもく会」に所属しています。さらに、自民党たばこ議員連盟や日本会議国会議員懇談会など、様々な団体に参加し、意見形成や政策提言に貢献しています。彼の活動は、福岡県のみならず、全国的な政策にも影響を与えるものとして注目されています。

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