大臣補佐官

大臣補佐官について



大臣補佐官とは、特定の政策に関して大臣を援助するために設置される特別職の国家公務員です。この職は、2014年5月30日に施行された国家公務員法の改正に基づいて創設されました。大臣補佐官は内閣府や復興庁、各省に設けられていますが、デジタル庁には設置されていません。

職務内容



大臣補佐官は、内閣官房長官や復興大臣、各省の大臣からの指示に従い、政策に関連する企画や立案、政務業務を補助します。この位置づけは法的に明確化されており、各大臣がそこに求める役割に応じて行動します。具体的には、内閣府設置法第14条の2、復興庁設置法第10条の2、国家行政組織法第17条の2に基づいてその職務を遂行します。

また、大臣補佐官は内閣総理大臣補佐官とは異なる存在で、内閣法により設置されるその他の補佐官職から明確に区別されています。

大臣補佐官の序列



この役職の序列は、大臣政務官の下に位置され、大臣秘書官および特別職に準じた機関の長の秘書官の上に置かれます。大臣補佐官の任免は、内閣府や復興庁の場合、内閣総理大臣が行い、各省では各大臣の申出を経て内閣により決定されます。

各大臣は裁量により、1名ずつ大臣補佐官を任命することができ、内閣府は最大で6人、復興庁および各省はそれぞれ1名までと限定されています。大臣補佐官は国会議員の兼任も可能であり、常勤か非常勤の形式で勤務することができます。常勤の際には、内閣官房副長官補などと同様の俸給が支給されます。

制度の背景



大臣補佐官制度は、イギリス政府の仕組みにインスパイアされており、特に民主党によって導入が提案されました。2008年に成立した国家公務員制度改革基本法には「政務スタッフ」の概念が盛り込まれ、2014年に成立した国家公務員制度改革関連法によって具体的に大臣補佐官の地位が設けられました。この制度は、同年9月に行われた第2次安倍改造内閣から実際に運用が始まりました。

大臣補佐官の現状



2024年1月12日現在、大臣補佐官は防衛大臣補佐官の高見康裕氏のみが在籍しています。制度が導入されてから数年が経過しますが、役職の柔軟性や各大臣との連携の重要性が一層認識されています。

関連項目




このように、大臣補佐官は内閣府や各省において、政策遂行を補助する重要な役割を果たしています。

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