井出靖

井出靖は、1960年7月19日生まれの日本の音楽プロデューサー、DJ、そしてレーベルオーナーです。彼は、日本の音楽シーンの変遷に深く関わり、常にその中心的な役割を果たしてきました。法政大学卒業後、雑誌『流行通信』の販売部や、カセットテープ付きの音楽雑誌『TRA MAGAZINE』の編集を経て、1980年代にはいとうせいこうとエンパイアスネークビルディングを設立。ヤン富田、高木完、MUTE BEAT、いとうせいこうらと共に、現在の音楽シーンを形成する重要な動勢に関わりました。

1990年代に入ると、井出靖はORIGINAL LOVE|Original_Loveのマネージメントとプロデュースを手掛け、彼らを成功に導きました。また、小沢健二のデビューを後押ししたことでも知られています。さらに、BONNIE PINK|BONNIE_PINK、クレモンティーヌ、最近では金原千恵子など、多岐にわたるアーティストのプロデュースを手がけています。クラブシーンにおいても、FANTASTIC PLASTIC MACHINE、KYOTO JAZZ MASSIVE、MONDO GROSSOらと並び、シーンを盛り上げてきた一人として、その存在は非常に大きなものです。

1995年には、自身のソロアルバム『LONESOME ECHO』を発表し、1998年には全編ストリングスオーケストラをフィーチャーしたアルバム『PURPLE NOON』をリリースしました。このアルバムのリミックス版は、ワーナーミュージックフランスを通じて全世界で発売され、国際的にも評価を得ています。2005年には、インディーズレーベルGrand Galleryを設立し、渋谷（現在は代々木八幡）でショップを運営するなど、その活動範囲を広げました。現在までに約100タイトルのCDをリリースしており、その選曲センスは音楽、ファッション、広告関係者から、ミュージシャン、芸能人まで幅広い層から支持を得ています。

マネージメント業務では、福山雅治、桑田佳祐、小田和正らのレコーディングやステージサポートで知られるヴァイオリニスト金原千恵子をはじめ、多数のアーティストが所属しています。また、音楽とファッションの融合にも力を入れており、伊勢丹、サザビー、JUNなどとのコラボレーションを通じて、活動の幅を広げています。

井出靖のキャリアは、1986年の有限会社キング・コブラ設立から始まりました。1987年にはマネージメント業務とプロデュース業を開始し、1990年にはORIGINAL LOVE|Original_Loveのマネージメントとプロデュースを担当。1991年には、ORIGINAL LOVE|Original_Loveが日本レコード大賞アルバム・ニューアーティスト賞を受賞する快挙を達成しました。1992年には、渋谷区宇田川町にレコード、ファッション、雑貨などを販売する店舗「Fantastica」をオープン。同年には、小沢健二のマネージメントとプロデュースも開始しています。1994年には、フランス人歌手のクレモンティーヌ、BONNIE PINK|BONNIE_PINK、松雪泰子、阿川泰子など、多数のアルバムプロデュースを担当しました。2005年には、自身のレーベル「Grand Gallery」を設立し、2009年にはセレクトショップ「Grand Gallery」を渋谷区宇田川町にオープン。2011年には、ショップを代々木公園、代々木八幡に移転しました。

井出靖のディスコグラフィには、ソロアルバムとして『LONESOME ECHO』(1995年)、『PURPLE NOON』(1998年)、『PURPLE NOON REMIX AFRO BLUE』(1999年)、『PURPLE NOON REMIX BLACK VELVET』(1999年)、『LATE NIGHT BLUES』(2012年)、『COWBOYS』(2014年)などが含まれます。プロデュース作品には、BONNIE PINK|BONNIE_PINK、クレモンティーヌ、金原千恵子、松雪泰子、阿川泰子など、多数のアーティストの作品が名を連ねています。

井出靖は、常に時代の流れを捉え、音楽シーンの最前線で活躍し続けています。彼の幅広い活動と、その音楽に対する深い理解は、日本の音楽文化に多大な貢献をしています。

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