井山敬介

井山敬介氏（いやま けいすけ）は、1978年6月28日生まれ、北海道富良野市出身の日本の男性プロスキーヤーです。ばんけいスキー学校に所属し、全日本ナショナルデモンストレーターとして2006年から2020年までの7期にわたり認定されました。

スキー選手としてのキャリアは、早くも札幌第一高等学校在学中にナショナルチーム入りを果たしたことに始まります。1996年には、アメリカのブレッケンリッジで開催されたFISワールドカップの回転競技に出場するなど、学生時代から国際的な舞台を経験しました。

井山氏の競技人生において特に輝かしい実績を残しているのが、全日本スキー技術選手権大会です。2000年からこの大会に本格的に参戦を開始し、初年度の50位から順位を確実に上げていきました。そして、2007年の第44回大会で初の栄冠に輝くと、翌2008年の第45回大会でも優勝し、見事2連覇を達成しました。その後も常に上位に名を連ね、2014年の第51回大会で3度目の優勝を果たしています。優勝3回に加え、準優勝も3回、3位も4回と、実に長年にわたり日本のスキー技術の頂点に近い場所で活躍し続けました。

競技活動と並行して、スキー界の普及・振興活動にも積極的に関わっています。2007年には、丸山貴雄氏、柏木義之氏、吉岡大輔氏といったスキー仲間のトップ選手たちと共に、ニュージーランドを舞台にしたスキー映画「4ce Cut the Wind」を制作し、自身も出演しました。これは業界としては約20年ぶりとなる本格的なスキー映画として注目を集め、目黒での上映会なども開催されました。

また、長年の友人であるプロスキーヤーの児玉毅氏らと共に、札幌近郊の学校を訪問し、スキーと雪の魅力を伝える「雪育」という出前授業を実施するなど、未来を担う子供たちへのスノースポーツの普及活動にも力を注いでいます。2015年から2016年シーズンにかけては、自らが企画・出演したテレビ番組「LOVE SKI HOKKAIDO」がテレビ北海道で放送され、北海道の豊かな自然環境とスノースポーツの魅力を広く発信しました。

使用するスキー用具については、スキー板とスキーブーツでサロモン、ウェアでミズノと契約しています。特にスキー板とブーツに関しては、2020年からサロモンとの契約となりました。

以下は、井山敬介氏の全日本スキー技術選手権大会における主な戦績です。

2000年 第37回大会 50位
2001年 第38回大会 32位
2002年 第39回大会 21位
2003年 第40回大会 19位
2004年 第41回大会 17位
2005年 第42回大会 9位
2006年 第43回大会 4位
2007年 第44回大会 優勝
2008年 第45回大会 優勝
2009年 第46回大会 準優勝
2010年 第47回大会 4位
2011年 第48回大会 準優勝
2012年 第49回大会 5位
2013年 第50回大会 7位
2014年 第51回大会 優勝
2015年 第52回大会 3位
2016年 第53回大会 5位
2017年 第54回大会 準優勝
2018年 第55回大会 3位
2019年 第56回大会 3位
* 2021年 第58回大会 3位

井山敬介氏は、長年にわたるトップレベルでの競技実績に加え、教育活動やメディアを通じた情報発信など、多角的な活動を通じて日本のスノースポーツ界において重要な役割を果たし続けています。

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