井石礼司

井石 礼司（いいし れいじ）

井石礼司は、1942年9月5日に大阪府東大阪市で生まれた元プロ野球選手であり、外野手および一塁手として知られています。彼は左投左打の選手で、特にプロ野球における業績が注目されています。

経歴の概要

井石は中学時代に野球と陸上を両立しながら活動していました。その後、天王寺高校を経て慶應義塾大学に進学します。在学中、彼は東京六大学野球リーグでの試合に出場し、成功を収めました。特に1963年には、大学選手権で優勝を果たし、エースの渡辺泰輔と共にチームを牽引しました。リーグ通算成績は28試合出場、打率.348を記録し、外野手として2度のベストナインに選ばれています。

1964年には東京五輪のデモンストレーションゲームに日本代表として選出されましたが、出場機会はありませんでした。大学3年生の冬、リーグ戦直前に「プロとの二重契約の疑い」という週刊誌の報道により、彼は退部届を提出。その後、1965年に東京オリオンズと契約しプロ入りを果たしました。

プロ野球での活躍

プロ入りの1965年、井石は開幕戦から右翼手としてスタメン出場を果たしますが、初年度は打率が1割台でした。しかし、翌1966年には打率.291を記録し、オールスターゲームにも出場します。同年7月6日にはプロ野球通算2万号本塁打を達成しましたが、後に集計ミスが発覚し、実際には彼が記録したことが確認されました。この誤算は、彼の選手生命に影響を及ぼしました。

1967年は成績が伸び悩み、1968年には外野の競争が激化したことで代打要員となることが多くなります。しかし、1970年の日本シリーズでは、大活躍を見せてチームに貢献し、このシリーズでの敢闘賞を受賞しました。

1972年には広島東洋カープに移籍しましたが、結果は振るわず、1973年に現役を引退します。引退後はゴルフショップ「ゴルフプラザ72」で働くこととなりました。

プライベートと親族

井石は一時、黒柳徹子の妹である黒柳眞理と結婚していました。また、井石の実弟・井石裕也も早稲田大学で活躍し、1969年の秋季リーグではベストナインに選出されるなど、スポーツ界での実績を引き継いでいます。

記録と評価

井石のキャリア全体を通して、特に1966年のオールスター出場や、日本シリーズでの活躍が際立っています。また、プロ入り後は、東京オリオンズ（後のロッテオリオンズ）において背番号25を背負い、1972年から1973年には背番号29に変更されました。彼の記録は今も多くのファンに愛され続けています。

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