亢宿

亢宿（こうしゅく）

亢宿は、中国の伝統的な天文学における二十八宿の一つで、東方青龍七宿の第二宿にあたります。読み方は、音読で「こうしゅく」または「こうしゅう」、訓読で「あみぼし」とされています。

概要

位置: 東方青龍七宿の第二宿
距星: おとめ座κ星

星官

亢宿は、星官（星座）として、おとめ座のκ星、ι星、φ星、λ星の4つの星で構成されています。これらの星々は、天球上で特定の領域を形作り、古代の人々にとって重要な天体観測の指標となっていました。

天区内の星官

亢宿には、全部で7つの星官が存在します。

大角（アークトゥルス）の編入: かつて角宿の星官であった大角（アークトゥルス）は、春の星の中で最も明るく、角宿が二十八宿の起点となったという説があります。その後、大角は亢宿に約2.5度入り込んだため、亢宿に編入されました。

暦注

亢宿は、暦注において特定の活動に関する吉凶を判断する際の基準となります。

吉: 種蒔きや婚礼には吉日とされています。
凶: 家を建てるなどの建築作業は凶とされています。

参考文献

野尻抱影「二十八宿の訳名 - 高松塚の星天井」『星の文学誌』、筑摩書房、1989年、353頁。
* 貝原好古 編『和爾雅』小川多左衛門、京都、1694年。(https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/ho02/ho02_04324/index.html) (2018年10月14日閲覧)



この情報は、亢宿に関する基礎的な知識を提供することを目的としています。暦注における吉凶は、伝統的な考え方に基づくものであり、現代の生活にそのまま適用できるものではありません。しかし、天文学的な視点や歴史的な背景を理解する上で、重要な情報源となります。

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