京セラクリスタルデバイス

京セラクリスタルデバイス株式会社の歴史

京セラクリスタルデバイス株式会社は、日本の水晶デバイス事業において重要な役割を果たした企業でした。1941年に、その起源は金石舎宝石店の水晶事業部門から生まれ、独立した金石舎研究所としてスタートしました。この出来事は、今後の同社の発展に大きな影響を与えることになります。

1950年には、金石舎研究所が株式会社として法人化され、正式に株式会社金石舎研究所が設立されました。この期間に、会社の基盤が整い、技術の向上が図られることとなります。1980年には社名がキンセキ株式会社に変更され、企業のイメージを刷新し、市場での競争力を高める努力が続けられました。

その後、1986年には東京証券取引所の2部に上場し、1989年には1部に昇格しました。これにより、会社の信頼度は増し、資金調達が容易になりました。2002年には京セラが筆頭株主となり、その翌年には京セラの完全子会社となることで、上場廃止となりました。この段階で、京セラは水晶事業における重要なプレイヤーとなり、規模の拡大と事業の合理化が進むこととなります。

2004年に社名が京セラキンセキ株式会社に変更され、京セラの水晶事業の営業部門が統合されました。この統合により、同社の生産能力と販売力はさらに強化されました。そして、2012年に再び社名が京セラクリスタルデバイス株式会社に変更され、新たなスタートを切りました。これにより、企業のブランディングを向上させ、今後の市場戦略に対応しやすくなりました。

2013年には、関連子会社である京セラクリスタルデバイス山形株式会社と京セラクリスタルデバイス美山株式会社の吸収合併を行った上、東京都狛江市から山形県東根市に本社を移転しました。この移転は、地域の資源を活用し、より効率的な運営を目指すものでした。さらに2014年には、京セラの水晶事業営業部門を継承し、京セラクリスタルデバイス北海道株式会社を吸収合併。このプロセスは、事業の統合と効率化を目的としたものでした。

最後に、2017年には京セラに完全に吸収合併され、京セラクリスタルデバイス株式会社は解散することとなりました。このように、京セラクリスタルデバイスの歴史は、技術革新と市場の変化に適応するための努力の連続であったと言えます。これにより、半世紀以上にわたる水晶デバイス産業の発展に寄与した企業として、業界内外の記憶に残る存在となりました。

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