東根市

東根市の概要

東根市は、山形県のほぼ中央東部に位置する市です。果樹栽培が非常に盛んで、特にサクランボの生産量は日本一を誇ります。また、焼き麩の生産量も日本で最も多いことで知られています。1958年に市制が施行されました。

地理

東根市は、山形盆地の北部に位置し、最上川の東岸に広がっています。市域の東部は奥羽山脈に連なり、乱川、白水川、村山野川、日塔川などの河川が作り出した扇状地に市街地があります。特に乱川下流域には湧水地があり、名水百選にも選ばれています。市の東側は山地となっており、黒伏山や御所山などの山々が連なっています。南東は関山峠を通じて仙台[[市]]と接し、南は山形[[市]]、西は河北町、北は村山市、尾花沢[[市]]と隣接しています。

気候

東根市の気候は、寒暖差が大きく、気温の年較差や日較差が大きい大陸性気候です。冬は降雪量が多く、豪雪地帯に指定されています。

歴史

東根市周辺には、縄文時代前期から人々が住んでいた痕跡が残っています。古墳時代には稲作が始まり、条里制の地割や古墳も見られます。平安時代には村山郡に属し、最上川舟運を利用した駅制の一部として栄えました。鎌倉時代には中条氏が地頭として治め、南北朝時代には小田島氏が勢力を持ちました。室町時代には天童氏の一族が東根氏を名乗り、戦国時代には天童八楯の一翼を担いましたが、後に最上氏に従属しました。

江戸時代には幕府の直轄領となり、その後長瀞藩が置かれました。明治時代には町村制施行により東根村が成立し、その後町制を経て1958年に市制が施行されました。その後、周辺町村との合併や境界変更を経て現在の市域となっています。

市政

東根市の市長は土田正剛氏で、1998年から6期務めています。市議会は条例定数18人で構成され、議長は秋葉征士氏です。市議会には、議会運営委員会のほか、3つの常任委員会と1つの特別委員会が設置されています。市の行政機構は、総務部、市民生活部、健康福祉部、経済部、建設部、水道部、消防本部などで構成されており、職員数は365人です。また、交通安全都市、非核平和都市、暴力のない明るい都市、健康づくり都市、果樹王国を宣言しています。

経済

東根市は、交通インフラの整備や仙台[[市]]に近い地理的条件を活かし、工業団地や商業施設、住宅地の開発を進めています。特にさくらんぼ[[東根駅]]周辺は、新興住宅地や商業地として発展しており、県内外からの移住者が増加しています。市内には、山形臨空工業団地や大森工業団地などの工業地帯があり、製造業が盛んです。また、農業も盛んで、特に果樹栽培が中心です。一人当たりの所得は県内平均よりも高い水準にあります。

農業

東根市は、果樹栽培が非常に盛んで、特にサクランボの生産量は全国1位を誇ります。その他、リンゴや桃、ラ・フランスなどの生産も盛んです。農業産出額に占める果樹の割合が高く、水田の作付率は県平均よりも低いのが特徴です。

工業

東根市には、大森工業団地や山形臨空工業団地などの工業団地があり、多くの製造業企業が進出しています。主な企業として、スリーエム ジャパン プロダクツ、オーデリック、THK、京セラ、日東ベスト、山形カシオ、アイジー工業、ナガオカ、ベーリンガーインゲルハイム製薬、山形サンケン、東根新電元などがあります。

金融機関・郵便局

市内には、東根市農業協同組合、山形銀行、荘内銀行、きらやか銀行、新庄信用金庫、北郡信用組合などの金融機関があります。また、東根郵便局をはじめとする複数の郵便局が設置されています。

地域

東根市の人口は、若年層の割合が高い傾向にあります。しかし、大型商業施設の移転により、中心市街地の高齢化が進むなど、市内間での一極集中が進んでいます。

保健・医療

市内には、休日診療所や北村山公立病院などの医療機関があります。また、市内の一部地域では道路方式の住居表示が採用されています。

公共施設

東根市内には、さくらんぼタントクルセンター、まなびあテラス、東根市立図書館、東根市立美術館などの文化施設や、東根市民体育館などの体育施設があります。また、各地区には公民館も設置されています。国の機関として、国土交通省東京航空局山形空港出張所や陸上自衛隊神町駐屯地があります。警察は村山警察署の管轄で、東根交番などの駐在所が設置されています。消防は、山形県消防防災航空隊本部や東根市消防署が管轄しています。

教育

東根市では、人口増加に対応するため、小学校や中学校の新設が進められています。市内には、東根小学校をはじめとする複数の小学校、中学校、高等学校があります。特に、東根市立東根中部小学校や東根市立大森小学校が新設され、教育環境の充実が図られています。

交通

東根市には、山形空港があり、空の便が利用可能です。鉄道は、JR奥羽本線が市内を通り、神町駅、さくらんぼ[[東根駅]]、東根駅があります。特にさくらんぼ[[東根駅]]は山形新幹線の停車駅となっています。道路は、東北中央自動車道、国道13号、48号、287号などが通っています。市内の移動には、山交バスや東根市市民バス「さくらんぼ号」が利用できます。

観光

東根市には、さくらんぼ東根温泉や東根の大ケヤキ（国の特別天然記念物）、イバラトミヨ生息地などの観光スポットがあります。また、黒鳥観音、普光寺の鐘、大森山の磨崖仏、仏心寺の大仏などの歴史的文化財も見ることができます。

イベント

東根市では、東根元旦マラソン、さくらんぼマラソン大会、ひがしね祭、最上川舟唄全国大会、ひがしね湯けむり映画祭、東根市総合文化祭などのイベントが開催されます。

東根市が舞台となっている作品

阿部和重の小説「シンセミア」の舞台となっています。

出身有名人

阿部文男（政治家）、阿部正俊（政治家）、横尾友栄（実業家）、桜井進（数学者）、村山士郎（教育評論家）、村川和宏（漫画家）、矢萩喜從郎（建築家）、阿部和重（小説家）、岡崎裕美子（歌人）、国分一太郎（児童文学者）、芦野芳晴（アニメーター）、齋藤友貴哉（プロ野球選手）、成海朱帆（元タレント）、本間朋晃（プロレスラー）など、多くの著名人が東根市出身です。

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