京台高速鉄道

京台高速鉄道について

京台高速鉄道（けいたいこうそくてつどう）は、中華人民共和国の北京市と、台湾省の台北市を結ぶ高規格な鉄道路線です。この鉄道は、名目上では台北市に至る計画ですが、実際には現在開業中または建設中の区間は、北京市から福建省福州市の平潭駅までです。この路線は、「京福高速鉄道」とも呼ばれ、北京市の北京南駅から福州市の平潭駅にかけて運行される計画です。

京台高速鉄道は、中国の広域な旅客専用鉄道ネットワーク「四縦四横」システムの一部であり、北京から福州までの経路が開通しています。このエリアは、京滬高速鉄道の一部を含んでおり、いくつかの鉄道路線が併用されています。北京から福州までの所要時間はおおよそ7時間44分で、非常に便利な交通手段となっています。

路線の詳細

北京－蚌埠

京滬高速鉄道は、北京南駅から上海虹橋駅までの1,318kmに及ぶ区間で、設計速度は350km/h、実際の運転には300km/hが設定されています。2008年に建設が始まり、2011年に開通しました。このうち、北京南駅から蚌埠南駅までの844kmは京台高速鉄道と共用されています。

蚌埠－合肥

合蚌旅客専用線は全長131kmで、設計速度は350km/hとし、2009年から建設が始まり、2012年に開通しました。この区間は、快適かつ迅速な移動を提供します。

合肥－福州

この区間は合肥旅客専用線として知られ、全長813kmで、設計速度は350km/hです。2009年に建設が開始され、2015年に運行が開始されると、福州への利便性が大きく向上しました。

福州－平潭

現在、福州から平潭島までの福平鉄道が建設中で、全長は90.4km、設計速度は200km/hです。この区間の開通により、更なるアクセスの向上が期待されています。

平潭－台北

平潭から台湾に至る区間は、海上横断部分を含む計画の一部で、台湾海峡トンネルが整備される予定です。このトンネルは、新竹市と平潭島を結び、さらに新竹から台北までは台湾高速鉄道に接続される見込みです。しかし、技術的な難題や地震帯に近いこと、さらには政治的な背景により、実現には多くの困難が予想されています。特に、中華民国（台湾）側からは計画への参加がないため、進捗は限られています。

今後の展望

中華人民共和国では、京台高速鉄道を基盤とする鉄道網の発展を重視しており、将来的な交通統合が期待されています。しかし、技術的課題や政治的問題は依然として大きく、このプロジェクトの実現には長い時間がかかるかもしれません。それにもかかわらず、京台高速鉄道は中国本土と台湾を結ぶ重要なプロジェクトであり、極めて意義深い交通手段として位置付けられています。

もう一度検索