京急開発

京急開発株式会社は、京急グループの一員として、レジャー施設の運営を専門とする企業です。その事業は多岐にわたり、ボートレース事業、不動産賃貸事業、そしてレジャー事業の3つの柱を中心に展開しています。

ボートレース事業

最も代表的な施設として、東京都大田区平和島にあるボートレース平和島（BOAT RACE平和島）を運営しています。この施設は、ボートレースファンにとっては欠かせない場所であり、年間を通して数多くのレースが開催されています。

不動産賃貸事業

不動産賃貸事業では、複合商業ビルであるBIG FUN 平和島や、賃貸オフィスビルの横浜イーストスクエアなど、多様な物件を管理・運営しています。また、上大岡京急百貨店ビルもこの事業に含まれており、商業施設としての重要な役割を担っています。さらに、京急不動産との共同事業として別荘地の販売も手掛けており、幅広いニーズに対応しています。平和島物流センターは、NTTロジスコとの共同事業として展開しています。

レジャー事業

レジャー事業においては、天然温泉 平和島や黒湯天然温泉 みうら湯（弘明寺）といった温泉施設を運営し、地域住民や観光客に癒しを提供しています。また、平和島スターボウルは、ボウリングを楽しむことができる施設として親しまれています。

関連会社による施設運営

京急開発株式会社は、関連会社を通じて様々な施設運営も行っています。京急伊豆開発では、伊豆長岡温泉京急ホテルを運営し、温泉地での宿泊体験を提供しています。京急ロイヤルフーズは、フードテラスピースターや吉野家鶴見西口店などの飲食店を運営し、食の面から顧客の満足度向上に貢献しています。また、みうら湯内の飲食店「みうら亭」やKITCHEN ROMAも、関連会社による運営施設です。これらの施設運営には、フランチャイズ契約も含まれています。

沿革

京急開発株式会社の歴史は、1934年（昭和9年）12月12日に「株式会社大宮八幡園」として設立されたことに始まります。当時は、現在の和田堀公園にあたる場所で、プールや貸しボートを備えた遊園地を経営していました。この遊園地には、東京横浜電鉄も出資しており、同社の関係会社としての側面も持っていました。しかし、太平洋戦争の戦禍により施設の大半を焼失するという苦難を経験しました。戦後、1952年（昭和27年）6月27日には「株式会社武蔵水園」に社名を変更し、和田堀公園での競艇場設置を目指しましたが、これは実現しませんでした。その後、同年12月10日には「東京水上レクリエーション株式会社」に社名を変更し、大田区平和島に拠点を移し、大田区の協力のもと競艇場の設置を目指しました。1953年（昭和28年）5月10日には、再度社名を「大森水上レクリエーション株式会社」に変更しました。そして1954年（昭和29年）1月19日には京急グループの傘下に入り、同年6月5日に大森競走場（現在のボートレース平和島）をオープンしました。1957年（昭和32年）5月15日には、「株式会社平和嶋」に社名を変更し、1981年（昭和56年）1月1日に現在の「京急開発株式会社」という社名になりました。

このように、京急開発株式会社は、設立から現在に至るまで、幾度かの社名変更や事業内容の変遷を経て、現在の多様な事業展開を築いてきました。

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