京都市電梅津線

梅津線の概要

梅津線（うめづせん）は、京都市内の四条通から梅津方面へ延びていたトロリーバスの路線で、地域の交通に重要な役割を果たしていました。この路線は、戦時中の軍需工場への労働者輸送としての目的をもって1945年に開業されました。全区間が併用軌道として建設され、当初は京都市電の一部として機能していました。

沿革

1945年の開業当初、2月には西大路四條-天神川間が開通し、その年の8月には天神川から梅津（後に高畝町に改称）までの区間も開業となりました。この時期は戦後の混乱の中、交通インフラの整備が急務とされていました。

1958年には、交通事業の合理化方針により、全線が無軌条（トロリーバス）化されることになりました。この改変に伴い、梅津操車場が廃止され、新たに梅津車庫が設けられ、壬生車庫から無軌条電車が移管されました。しかし、梅津車庫には車両工場が併設されておらず、改修作業は従来通り壬生車庫で行われていました。

1962年に入ると、急行運転が始まり、特定の時間帯において運行が行われました。また、同年5月には高畝町から松尾橋までの路線も開通し、これにより梅津線は全線を通して利用可能となりました。

1969年には、ついに梅津線全線が廃止されることとなり、その中心的な役割を果たしたバス路線、特に市バス77号系統に転換されました。この年の10月1日をもって、梅津線はその歴史に終止符を打ちました。

停留所と運行系統

梅津線は多くの停留所を有していました。主な停留所には、四条大宮、西大路四条、梅津車庫前、高畝町、松尾橋などがあり、地域の中心を効率よく結んでいました。また、運行系統も複数存在し、例えば100号は四条大宮から松尾橋までを結ぶ路線で、特急レーンも設定されていました。

他線との交差

梅津線は国鉄山陰本線や京福電気鉄道嵐山本線と交差しており、各路線との接続が強化されることで、多くの利用者にとって利便性が高まりました。平面交差は地域住民にとっても身近な存在であり、トロリーバスの便利さと地元交通体系の重要性を象徴するものでした。

梅津線は、その短い運行歴ながらも、多くの人々に親しまれ、京都市の交通インフラの中で重要な役割を果たしていました。現在では、その存在は市バスなどの別の交通手段で引き継がれていますが、梅津線がもたらした交通の利便性は今でも地域社会に影響を与えています。

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