京都府立東舞鶴高等学校

京都府立東舞鶴高等学校（きょうとふりつ ひがしまいづるこうとうがっこう）は、京都府舞鶴市泉源寺に本校を置く府立の高等学校です。同市溝尻には、夜間定時制普通科単独校舎である浮島分校を設置しています。

設置学科

本校の全日制課程では、普通科の下に「未来探求コース」と「特進国際コース」が設けられています。一方、浮島分校の夜間定時制課程も普通科を設置しており、様々な背景を持つ生徒の学習ニーズに応えています。

沿革

本校の歴史は、1940年（昭和15年）2月に京都府立東舞鶴中学校と京都府立東舞鶴高等女学校の設立が認められたことに始まります。同年4月には両校が開校し、6月には合同の開校祝賀式が挙行されました。その後、1941年（昭和16年）4月には東舞鶴市立実科高等女学校が開校し、1943年（昭和18年）4月には東舞鶴市立東舞鶴高等女学校と改称しました。同1943年6月には、府立の両校もそれぞれ京都府立舞鶴第二中学校、京都府立舞鶴第二高等女学校へと名称を変更しています。

第二次世界大戦後の学制改革に伴い、1948年（昭和23年）4月には京都府立舞鶴第二中学校、京都府立舞鶴第二高等女学校、そして舞鶴市立中舞鶴高等女学校が廃止され、新たに京都府立東舞鶴高等学校（男子校）、京都府立東舞鶴女子高等学校、舞鶴市立中舞鶴女子高等学校が設置されました。そして同年10月、これら3校が統合される形で、現在の京都府立東舞鶴高等学校があらためて設置されました。

特色

地域では「東舞（とうまい）」または「東高（ひがしこう）」という通称で親しまれています。学校生活において特筆すべき点としては、全校生徒の約9割が自転車で通学していることが挙げられます。通学圏は広く、京都府舞鶴市内にとどまらず、隣接する福井県嶺南西部や京都府綾部市などから通学する生徒もいます。また、京都府立高校としては珍しく、スクールバスを自主運営して生徒の通学をサポートしています。自宅からの距離が10kmを超える生徒は、2年次から申請により原動機付自転車での通学が許可される場合があります。

学習面では、特に文系国際文化コースにおいて、2年次に海外研修、3年次には田植えや稲刈りといった地域と連携した体験学習を取り入れるなど、特色ある教育活動を展開しています。進路状況を見ると、2023年度卒業生の約44%が大学へ、約37.3%が専門学校へと進学しており、多様な進路選択に対応しています。

部活動も盛んで、ボート部は創部から20年余りで全国高等学校総合体育大会（インターハイ）の常連校となるなど、顕著な成績を収めています。

校則については、アルバイトは原則禁止とされていますが、長期休業前や学期中でも事情によっては届け出と許可を得ることで認められる場合があります。また、普通自動車運転免許の取得については、就職が内定した後に学校に申請し、許可を得てから可能となります。校舎の一部には1階部分が自転車置場となっている棟があり、外見上は3階建てでありながら事実上4階建てのような構造になっているユニークな特徴もあります。制服は平成26年度（2014年度）にデザインが刷新されました。

アクセス

本校、浮島分校ともに最寄駅はJR舞鶴線・小浜線の東舞鶴駅です。駅からは自転車で10分程度の距離にあります。「東高口」というバス停も存在しますが、通過するバスの本数が限られているため、実質的には最寄りのバス停から徒歩でのアクセスも考慮する必要があります。

校歌

校歌は1952年（昭和27年）2月22日に制定されました。作詞は本校第4回卒業生である葭田義勝氏、作曲は石桁真礼生氏によるものです。

著名な卒業生

俳優の二谷英明氏、経済学者の井上琢智氏、法務官僚の坂中英徳氏、生態学者の神﨑護氏、ドラマーの岡本郭男氏、衆議院議員や京都府議会議員を務めた小原舞氏、プロ野球選手の杉山直久氏、アイドルグループJO1メンバーの大平祥生氏など、政治、経済、学術、芸術、スポーツなど、幅広い分野で活躍する多くの卒業生を輩出しています。

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