京都府道・兵庫県道2号宮津養父線

京都府道・兵庫県道2号宮津養父線：丹後から但馬へ、歴史と自然を繋ぐ道

宮津養父線は、京都府宮津市を起点とし、兵庫県養父市に至る主要地方道です。京都府丹後地方の中核都市である宮津市と、兵庫県但馬地方の養父市八鹿町を結ぶこの路線は、現行の道路法に基づく主要地方道として全国で初めて指定された路線の1つという歴史的な意義を持っています。

起点から終点まで、変化に富んだ道のり

起点となる宮津市は、世界的に有名な景勝地「天橋立」の玄関口です。宮津市街地から天橋立を抜け、その後は、野田川とその支流である岩屋川に沿って南西方向へ進みます。京都府と兵庫県の県境にある岩屋峠を越えると、兵庫県豊岡市に入ります。

豊岡市内では、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている出石城下町を通過します。この区間は、道路の拡幅が困難な狭隘区間となっています。その後、太田川と出石川に沿って進み、浅間トンネルで峠を越えると、養父市に入ります。養父市では円山川に沿って南下し、最終的に上野南交差点で終点となります。

歴史と変遷

宮津養父線は、旧道路法に基づく府道宮津出石線、県道出石宮津線、県道養父出石線を継承した路線です。1954年（昭和29年）に主要地方道として指定され、その後も、終点の延伸や合併に伴う名称変更など、幾度かの変更を経て現在に至っています。

1954年の主要地方道指定当初は「宮津八鹿線」でしたが、2004年（平成16年）の養父市の市制施行に伴い、現在の名称「宮津養父線」となりました。また、起点についても、新大手橋の完成に伴い変更されています。

円山川リバーサイドライン

宮津養父線は、円山川に沿って走る区間があり、「円山川リバーサイドライン」という愛称で親しまれています。特に、国道312号と交わる下小田交差点から千石橋交差点までの区間は、円山川の右岸に沿って走り、景観も楽しめます。

主要な道路施設

宮津養父線には、いくつかの重要な道路施設があります。

出石鸛見橋: 出石川に架かる橋で、2011年（平成23年）に供用開始されました。コウノトリをイメージした名前が付けられています。
浅間トンネル: 豊岡市と養父市の境界にあるトンネルで、2006年（平成18年）に供用開始されました。老朽化した旧トンネルに代わる新しいトンネルです。
* 道の駅但馬楽座: 国道9号沿いに位置し、両側からアクセス可能です。

地域と交通

宮津養父線は、沿線地域住民の生活道路として重要な役割を果たしています。また、天橋立や出石城下町など、観光地へのアクセス道路としても利用されています。変化に富んだ地形と歴史的建造物を眺めながらのドライブは、旅の思い出をさらに豊かなものにしてくれるでしょう。 しかし、出石城下町周辺など、一部区間は狭隘なため、通行には注意が必要です。

まとめ

宮津養父線は、歴史と自然が織りなす美しい風景の中を走る、魅力的な路線です。丹後地方と但馬地方を繋ぐ重要な交通路として、地域社会に貢献し続けています。 この路線の整備や維持管理には、多くの関係者の努力が注がれてきました。今後も、安全で快適な道路として利用されることを願っています。

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