京都府道50号京都日吉美山線

京都府道50号京都日吉美山線：嵯峨から美山へ至る山里の道

京都府道50号京都日吉美山線は、京都市右京区嵯峨の観光地を起点に、南丹市美山町三埜に至る主要地方道です。全長約40kmに渡り、変化に富んだ美しい自然と歴史を感じさせるルートとなっています。

起点から保津峡・水尾へ

起点となる京都市右京区嵯峨釈迦堂前からは、多くの観光名所を通り抜けます。清凉寺（嵯峨釈迦堂）、二尊院、化野念仏寺といった歴史的寺院や、美しい景観で知られる保津峡を通過します。保津峡には、嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車が走るトロッコ保津峡駅やJR嵯峨野線の保津峡駅があり、観光客でにぎわいます。さらに山深い場所へと進むにつれ、静かで落ち着いた雰囲気の水尾地区に入ります。水尾は水尾小学校や、伝統的な町並みが残る、のどかな集落です。

日吉ダムと山陰本線に沿って

水尾を過ぎると、景観はさらに変化します。山間部を抜けて南丹市に入ると、日吉ダムによって形成された天若湖の左岸を走ります。天若湖の周辺には、府民の森ひよしなどがあり、自然豊かな環境が広がっています。その後は、JR山陰本線に沿って日吉駅、鍼灸大学前駅、胡麻駅と進んでいきます。日吉地区には、日吉ダム、南丹市役所日吉支所、日吉保健センター、明治国際医療大学など、様々な施設があります。胡麻地区には胡麻郷小学校や、ユースランドといった施設が点在しています。

鏡峠と終点

胡麻駅を過ぎると、山道へと入ります。この区間は、鏡峠と呼ばれる山岳地帯を通過することになりますが、現在でも鏡峠付近は通行不可能となっており、事実上の行き止まりとなっています。この区間は現在も工事が進んでいないため、府道は途切れた状態です。鏡峠を越えると、南丹市美山町肱谷地区に到達します。肱谷地区からは橋を渡り、終点である南丹市美山町三埜に到着します。終点付近では、京都府道12号綾部宮島線と交差します。

路線データと周辺情報

この府道は、片側1車線が確保されている区間が多いものの、水尾地区などでは1～1.5車線ほどの狭い区間も存在します。また、国道477号、京都府道19号園部平屋線、京都府道80号日吉京丹波線など、他の道路と重複する区間もあります。沿道には、原神社や廻り田池、世木ダムといった施設もあり、多様な景観が楽しめるルートとなっています。道の駅スプリングスひよしも、この府道の沿線にあります。

歴史

京都府道50号京都日吉美山線は、1971年に建設省（現・国土交通省）によって主要地方道に指定され、1972年に京都府によって主要府道として認定されました。1993年には、主要地方道として再指定されています。

まとめ

京都府道50号京都日吉美山線は、歴史と自然が豊かなルートです。観光地から山間部、そして再び集落へと変化に富んだ景色を楽しむことができますが、鏡峠付近の通行止め区間には注意が必要です。ドライブやサイクリングなどで訪れる際には、事前に道路状況を確認することをおすすめします。

もう一度検索