京都朝鮮第一初級学校

京都朝鮮第一初級学校の歴史とトラブル

京都朝鮮第一初級学校（きょうとちょうせんだいいちしょきゅうがっこう）は、京都市南区にあった朝鮮学校で、運営は学校法人京都朝鮮学園によって行われていました。この学校は、幼稚園や小学校に相当する教育を提供し、地域の朝鮮人コミュニティに大きな役割を果たしていましたが、2011年度をもって休校し、その後取り壊されました。以下にその沿革と、周辺とのトラブルを詳述します。

沿革

1946年に設立されたこの学校は、最初は京都七条朝聯学院という名称で始まりました。1947年には京都第一朝聯初等学校へと改名し、その後1949年に一時的に閉鎖されましたが、すぐに京都朝鮮人小学校として再開されました。1960年には現在の校名に改められ、校舎を現在の場所へ移転しました。そして1967年には幼稚班が設置され、学校の教育の幅が広がりました。

しかし、2009年12月には公園占用に関するトラブルが表面化しました。この事件は、隣接する勧進橋児童公園の一部を無許可で運動場として使用していたことが発端です。運動場のインフラが撤去され、近隣住民からの苦情が多く寄せられたことを受け、京都市は公園内に設置していたサッカーゴールや朝礼台を撤去するよう指導しました。この問題は元校長の逮捕へとつながり、罰金刑となる事態も引き起こされました。

公園使用を巡るトラブル

このトラブルが発生する中で、在日特権を許さない市民の会などの右派系団体が抗議活動を展開しました。彼らは校門前で激しいデモを行い、「ろくでなしの朝鮮学校を日本から叩き出せ」といった過激なスローガンを掲げて校舎に対して攻撃的な行動に出ました。結果として、学校側は法的手段を講じ、抗議による損害賠償を求める訴訟を京都地裁に提起しました。この結果、抗議者の一部が逮捕され、有罪判決を受けることとなりました。

休校と統廃合

こういったトラブルを受けて、学校の保護者からは移転や統合を求める声が高まりました。2011年頃には、児童数の減少も影響し、運営する京都朝鮮学園側も統廃合を決定しました。その結果、2012年3月末で京都朝鮮第一初級学校は休校となり、在籍する児童は他の学校に転校しました。最終的には、京都朝鮮第三初級学校へと転入する形となり、その後、学校は取り壊されました。現在、その跡地には新たにアリストンホテル 京都十条が開業しています。

所在地と学科

京都朝鮮第一初級学校は、京都市南区上鳥羽勧進橋町に位置していました。最寄り駅は地下鉄烏丸線の十条駅です。学校の設置当初は、初級部や幼稚班があり、2011年には118人の児童が在籍していました。

このように、京都朝鮮第一初級学校は地域において歴史的な役割を果たしてきましたが、周囲とのトラブルや社会情勢の影響を受け、最終的には休校へと至りました。

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