京都賞

京都賞について

京都賞（きょうとしょう）は、1984年に稲盛和夫氏が設立した公益財団法人稲盛財団によって創設された、日本を代表する国際的な賞です。この賞は、世界中の科学技術、芸術、思想の分野において飛躍的な成果を達成した人物を称えることを目的にしています。

概要

1984年に設立された京都賞は、翌年の1985年から授与が始まりました。毎年、受賞者は「先端技術部門」「基礎科学部門」「思想・芸術部門」の3つの部門から選ばれ、合計4つの専門分野で顕著な功績を残した個人またはグループが取り上げられます。受賞者には、京都賞メダル、賞状（妙心寺管長が揮毫）、そして副賞として1億円が贈られます（2017年までは5000万円）。

京都賞の受賞候補者は、毎年6月の第3金曜日に発表されます。その後、11月には「京都賞ウイーク」が開催され、この行事期間中に国立京都国際会館で授賞式が行われます。また、受賞者は翌年の3月に米国サンディエゴで行われるKyoto Prize Symposium、5月には英国オックスフォード大学でのKyoto Prize at Oxfordイベントにも参加します。これらの行事には、合計で9000人以上の参加者が集まります。

初回の授賞は1985年に行われ、その際には3部門の受賞者に加え、ノーベル財団にも京都賞創設記念特別賞が授与されました。特に注目すべきは、京都賞を受賞した後にノーベル賞を獲得する人が増えている点です。2023年現在、11名の受賞者がその後ノーベル賞を受賞しています。ノーベル財団が外部に選考を委託するのに対し、京都賞はすべての審査プロセスを稲盛財団が直轄で行うことが特色となっています。

稲盛財団と受賞者

京都賞を運営する公益財団法人稲盛財団には、高円宮妃久子が名誉総裁として名を連ね、理事にはノーベル賞を受賞した野依良治、山中伸弥、本庶佑をはじめ、梅原猛や甘利俊一、広中平祐、中西重忠といった国際的に著名な研究者がいます。また、特別顧問には京都大学と大阪大学の総長、京都府知事、京都市長が参加しており、教育界および行政からも高い支持を受けています。

まとめ

京都賞は、社会に対する貢献が著しい科学者、技術者、アーティストなどを表彰し、彼らの業績を広く知らしめる役割を果たしています。国際的な観点からも注目されるこの賞は、日本国内だけでなく、世界中の優れた人材との架け橋として重要な位置を占めています。

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