京阪バス香里団地営業所

京阪バス香里団地営業所：歴史と概要

京阪バス香里団地営業所は、大阪府枚方市に位置していた京阪バスの営業所です。京阪グループ共通バスカードでは「コリ」、社用車には「香」と略記されていました。開設当初は枚方営業所の支所として「枚方営業所香里団地支所」と呼ばれ、後に交野営業所の支所となりました。最寄りの停留所は藤田川でした。

運行エリアは京阪香里園周辺の枚方市南部と寝屋川市の一部のごく狭い範囲に限られていましたが、京阪バスの先進的な取り組みを象徴する営業所でもありました。1960年代にはいち早くワンマンカーを導入し、1990年代前半までは車内回数券自動販売機を設置するなど、利用者にとって便利なサービスを提供していました。また、環境に配慮したHIMRエンジン搭載の低公害バスも配属されていました。

しかし、2022年3月31日をもって閉所となり、長きにわたる歴史に幕を閉じました。担当路線は交野営業所へ引き継がれ、営業所としての機能は完全に終了しました。

運行路線：香里団地と周辺地域を結ぶ

香里団地営業所は、主に枚方市と寝屋川市の一部地域を結ぶ路線を運行していました。主な路線は、以下の通りです。

香里団地線

複数の系統があり、枚方市駅南口と京阪香里園駅を結ぶ主要路線でした。一部系統は関西医大附属病院まで運行していました。また、ラッシュ時には交野営業所のバスも運行されていました。

1号経路：枚方市駅南口～香里橋～藤田川～新香里～香里ヶ丘九丁目～香里ヶ丘～京阪香里園（関西医大附属病院発着便あり）
1A号経路：京阪香里園～香里ヶ丘～香里ヶ丘九丁目～新香里～藤田川～香里橋～枚方市駅南口～関西医大附属病院（京阪香里園発関西医大附属病院行きの便のみ）
2号経路：枚方市駅南口～香里橋～藤田川～新香里～五本松～開成小学校前～香里橋～枚方市駅南口（かつては阪急高槻まで直通便あり）
3号経路：枚方市駅南口～香里橋～開成小学校前～五本松～公孫樹通～香里ヶ丘九丁目～新香里～藤田川（深夜バスあり）
4号経路：枚方市駅南口～香里橋～開成小学校前～五本松～公孫樹通～香里ヶ丘九丁目～新香里～五本松～さつきの丘～枚方公園駅前
5号経路：枚方市駅南口～香里橋～開成小学校前～五本松～さつきの丘～枚方公園駅前
6号経路：枚方市駅南口～香里橋～藤田川～新香里～五本松～さつきの丘～枚方公園駅前
8号経路：枚方市駅南口～香里橋～藤田川～新香里～香里ヶ丘九丁目～公孫樹通～五本松～さつきの丘～枚方公園駅前

津田香里線

9A号経路：京阪香里園～香里ヶ丘～香里旭ヶ丘～高田～新高田～藤田川～香里橋～枚方市駅南口

一部便は交野営業所が管轄していました。

京都競馬場線

JR山崎・阪急西山天王山～京都競馬場

枚方、高槻、交野、山科、男山の各営業所と共同管轄でした。

沿革：60年以上にわたる歴史

香里団地営業所は、1961年9月26日に枚方営業所の支所として開設されました。2002年7月1日には組織改正により交野営業所の支所となり、2010年3月にはPiTaPaの利用が可能になりました。2021年9月25日には交野営業所に組織統合され、香里団地出張所となりました。そして、2022年3月31日をもって廃止され、担当路線は交野営業所に完全移管されました。

車両：日野車中心の運行

香里団地営業所には、主に日野製の大型車が配備されていました。東中振山之上線の開設に伴い、日野製の小型車や三菱ふそう製の中型長尺ノンステップバスも導入されました。過去にはHIMR車も導入されていましたが、現在は全営業所に配置されている日野・ブルーリボンIIノンステップバスを2006年に導入するなど、時代の変化に対応した車両運用を行っていました。所管路線の運賃が均一制だったため、整理券発行機が取り付けられていない車両のみが配備されていました。

結論：地域社会に貢献した営業所の歴史

京阪バス香里団地営業所は、60年以上にわたり、枚方市香里園周辺地域住民の生活を支える重要な役割を果たしてきました。閉所は残念ではありますが、その歴史と貢献は決して色あせることはありません。この営業所が担ってきた役割は、今後、交野営業所によって引き継がれていくことでしょう。

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