人民教育出版社

人民教育出版社（略称：人教社）は、中華人民共和国の教育を専門とする出版社です。1950年12月1日に設立され、社名は毛沢東によって揮毫されました。中国教育部の傘下にあり、教育部と国家新聞出版広電総局の二重の指導を受けています。

主な事業内容は、基礎教育の教科書や教育図書の研究、編集、出版、発行です。1951年から全国向けの小中学校教科書の編集・出版を開始し、これまでに3万種類以上の書籍を出版、発行総数は600億冊に達しています。1953年には、中国で初めて発音順に配列された字典『新華字典』を出版しました（現在は商務印書館が発行）。

1960年4月から1965年1月まで高等教育出版社と合併し、10年制・12年制の中等・高等教育教材を出版しました。1989年10月までは「文化教育出版社」という通称で呼ばれていましたが、現在は「課程教材研究所」という通称が用いられています。この名称は鄧小平によって命名されました。

初代社長兼編集長は文学者、教育者、出版者である葉聖陶（Ye Shengtao）氏で、現在の社長は李志軍（Li Zhijun）氏、編集長は徐岩（Xu Yuan）氏です。1999年には、人民教育出版社の公式サイトが開設されました。

人民教育出版社の公式サイトにある「歴史知識」コーナーでは、高句麗を中国史の一部として掲載しており、「高句麗は中国東北部の少数民族政権」という見解を示しています。

人民教育出版社は、中国の教育において重要な役割を果たしており、教科書の内容は全国の教育現場に大きな影響を与えています。長年にわたる出版活動を通じて、中国の教育発展に貢献してきました。

もう一度検索