仁川サッカー競技場

仁川サッカー競技場について

仁川サッカー競技場（インチョンサッカーきょうぎじょう、인천축구전용경기장）は、韓国・仁川広域市にあるサッカー専用スタジアムであり、Kリーグに所属する仁川ユナイテッドFCのホームスタジアムとして親しまれています。このスタジアムは、2008年まで存在していた仁川公設運動場野球場の跡地に建設され、2012年に開業しました。

当初の名称は「崇義アレーナパーク」と名付けられる予定でしたが、開業直前に現在の「仁川サッカー競技場」に改名されました。このスタジアムの最大の特徴は、スタンドとピッチとの距離が最短で約1メートルと非常に近い点であり、これは韓国のサッカー競技場の中でも特に近い部類に入ります。さらに、ベンチはスタンドの一部に組み込まれているため、選手たちのプレーを間近で見られるのが魅力です。

スタジアムの屋根は、メインスタンド、南側スタンド、およびバックスタンドに設置されていますが、北側スタンドには屋根がなく、これにより開放感を演出しています。また、メイン・南側・バックスタンドは二層構造となっており、観客席の数も多く確保されていますが、北側スタンドは一層構造です。この北側上層部分は駅からのアクセスルートとなり、訪れる人々に特有の雰囲気を提供しています。

南側スタンドの下層部分には、地形を活かした構造でスーパーマーケットのHomePlusが入居しており、訪れた観客が試合前後に買い物を楽しむことができます。メインスタンドの下には仁川ユナイテッドFCの球団事務所とクラブショップが併設されており、ファンがチームをサポートするためのグッズを手に入れることもできます。

スタジアムの道路を挟んだ場所には、韓国プロバスケットボールリーグの仁川新韓銀行ホームアリーナ、仁川桃源体育館があり、スポーツイベントが盛況に行われています。仁川サッカー競技場は、国内のクラブチームの試合だけでなく、2013年9月6日に開催された初の韓国代表の親善試合や、2014年のアジア競技大会、2017年のFIFA U-20ワールドカップの会場としても利用されています。また、ワールドカップの日にはパブリックビューイングの会場としても機能し、多くのサポーターが集まります。

開業以来、仁川サッカー競技場では観客動員に関するさまざまな出来事も発生しています。特に、2012年3月24日に行われた仁川対大田の試合後には、仁川のマスコット「ユチ」が挑発的なポーズをとったことから、大田のサポーターがピッチに乱入し、物議を醸しました。この際、高まる緊張の中で両軍のサポーター同士の乱闘が発生し、最終的には警察の介入が必要となりました。この事件により、仁川サッカー競技場は韓国プロサッカー連盟から「ホームゲーム1試合の禁止」および「500万ウォンの罰金」という処分を受けました。このような騒ぎは、スタンドとピッチの距離が近いことも一因とされています。

最後に、アクセス方法もご紹介します。京仁線の桃源駅からは連絡通路を通じてスタンドに直接アクセスでき、水仁線の崇義駅からは徒歩約10分ほどの距離です。この利便性も、サッカーファンにとって大きな魅力の一つです。

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