今井亮一

今井亮一は、1954年6月20日生まれの日本の交通ジャーナリスト、著述家です。石川県出身で、金沢大学附属小中学校、石川県立金沢泉丘高等学校を経て日本大学文理学部心理学科を中退しています。日本放送作家組合の「劇画・マンガ原作教室」第一期生として、漫画原作者を目指していました。

1980年代半ば、道路交通民主化の会に関わる弁護士、高山俊吉との出会いをきっかけに、交通警察の取り締まりに対する疑問を抱き、記事を書き始めました。1985年8月には『ザ・バイク』誌でライターデビューを果たしました。1990年12月には、代表作となる『交通取締りに「NO」と言える本』を出版し、軽微な交通違反での不起訴率がほぼ100％である事実を明らかにし、警察の取り締まりが利権化している現状を指摘しました。

1994年10月には、交通取り締まりに関する市民運動団体「Traffic Issues Now」（TIN）を設立し、ミニコミ紙『月刊交通違反』を発行しました。また、ニフティサーブの自動車・バイク・法律フォーラムなどで、不当な取り締まりに関する相談に積極的に対応しました。

1999年2月20日には、TINのウェブサイト「月刊交通違反on the web」を開設し、本格的にネット活動を開始しました。交通取り締まりをテーマにしたウェブサイトとしては、2ちゃんねる管理人西村博之のサイトなどに続く先駆け的な存在であり、現在では、不当な交通違反に悩む人々のためのポータルサイトとして機能しています。

2000年6月26日には、漫画家のウヒョ助氏との共同制作で、交通違反裁判をテーマにした漫画『交通被告人前へ!!』を『ビッグコミックスピリッツ』で連載し、念願の漫画原作者としての夢を実現させました。

2001年7月27日には、自身が管理する掲示板での論争から、名誉毀損による損害賠償を求める訴訟を起こされました。同年8月14日には、自力でホームページ「今井亮一の交通違反相談センター」を開設しました。2002年4月22日には、テレビ朝日系の番組「ビートたけしのTVタックル」に、元警察官で暴露本を出版した黒木昭雄氏と共に出演しました。

2006年2月5日にはブログを開設し、自身のホームページに掲載されていた「焼糞日記」を移行しました。2008年5月11日には、毎日新聞が、罰金刑を支払わずに労役場に留置されるケースが増加していることを報道。今井は、取り締まりへの不満から、罰金を支払わない方法を求める相談が増えているとし、社会全体のモラル低下を指摘しました。

今井氏は、多数の著書を発表しており、『バイクショック』(1987年)、『道路交通法速度違反事件の手引』(1989年)、『誰も教えてくれなかった基礎知識 - 交通取締りに「NO」と言える本』(1990年)、『知らないと損する交通違反の裏のウラ』(1992年)などがあります。これらの著書を通じて、交通取り締まりの現状や問題点を指摘し、一般市民が不当な取り締まりに対抗するための知識と方法を提供しています。

また、漫画原作者としても活動しており、『交通被告人前へ!!』や『駐禁ウォーズ!!』といった作品を手掛けています。さらに、雑誌『月刊ラジオライフ』では、「今井亮一の交通裁判ウォッチング」や「今井亮一の交通取り締まり研究所」といった連載記事を執筆し、交通違反に関する裁判傍聴記事や、取り締まりの分析と対策に関する記事を提供しています。

今井亮一の活動は、交通取り締まりに対する疑問や不満を持つ多くの人々に支持されており、彼のウェブサイトや著書を通じて、不当な取り締まりに対抗するための情報や知識が共有されています。彼は、交通警察のあり方に一石を投じ、市民の権利を守るための活動を続けています。

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