今川氏睦

今川氏睦について

今川氏睦（いまがわ うじみち）は、江戸時代前期の高家旗本であり、特にその家族に関する背景が際立っています。彼は寛文8年（1668年）に品川高寛の長男として生まれ、一門の品川家から養子として迎えられ、高家職（奥高家）に就任しました。

生い立ちと初期の経歴

氏睦は、延宝元年（1673年）に従兄弟の今川氏堯の死去により末期養子となり、6歳という若さで家督を相続します。この時期、江戸時代における養子制度の重要性が窺えます。彼の新たな役割に対する期待が高まり、出世の道が開かれていきました。延宝3年（1675年）には、将軍徳川家綱と対面し、幕府との関係が始まります。

婚姻と高家職の就任

その後、天和3年（1683年）には北条氏平の娘と結婚し、家族の結束を強めました。元禄元年（1688年）には高家職に就任し、この役職は高家の家柄の者にとって重要なものでした。同時期に従兄弟の品川伊氏も高家職に就任しています。氏睦は、12月には従五位下・侍従に叙任されています。その後、刑部大輔を称し、さらに丹後守に改名しました。

高家職の変遷

元禄2年（1689年）には小姓に任命されるものの、短期間で高家職に復帰します。この人事の変動は、徳川綱吉の時代において特に顕著であり、制度に従わない人事異動が頻繁に行われました。高家職復帰後は、伊勢神宮や日光東照宮への代参使や公卿の迎接を任され、ひときわ重要な役割を果たします。

晩年と死去

元禄6年（1693年）に再度小姓に転任されますが、再び高家職には戻れず、最終的には表高家衆に加わります。彼の生涯は32歳で終わります。元禄12年（1699年）6月25日に亡くなった際、氏睦には子女がいなかったため、伊氏の子、範高を末期養子として迎えました。このように、氏睦の家系は次世代への継承が考慮されています。

参考文献

• - 『寛政重修諸家譜』巻第九十四
• - 観泉寺史編纂刊行委員会編『今川氏と観泉寺』（吉川弘文館、1974年）

このように、今川氏睦は幕末の動乱と江戸時代の文化の中で、家族や制度に根ざした重要な役割を担っていた人物であることが理解されます。

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