今泉貞雄

今泉貞雄（いまいずみ さだお）

今泉貞雄は1906年7月4日に福島県安積郡桑野村（現郡山市）で生まれ、1995年1月28日に逝去した日本の技術者、実業家、政治家です。彼は衆議院議員を1期務め、長年にわたり地域社会に多大な貢献をしてきました。

生い立ちと教育

農家の7人兄弟の末っ子として育った今泉は、経済的な理由から小学校卒業後の進学を果たせませんでした。しかし、東京に上京し丁稚奉公を行うことで、好意的な奉公先のおかげで夜間学校に通い学び続けました。1929年、日本大学専門部工科機械科を卒業し、技術者としての第一歩を踏み出しました。

職業キャリア

卒業後、今泉は三共に入社し、オートバイ部門で勤務しました。その後、中島飛行機の荻窪工場、さらに新田製作所で工場長を歴任し、技術者としてのキャリアを築きました。1938年には、資金援助を受けて東京葛飾に今泉精機を設立し、白河分工場も設けましたが、終戦によって工場は閉鎖を余儀なくされます。

戦後の活動

戦後、郡山において工作機械工場や精密機械工場を設立し、化粧品の製造販売にも参入しました。今泉産業の社長として、地域の商工業の発展に尽力し、郡山商工会議所の会頭としても活動しました。また、福岡県南スポーツ連盟や野球連盟、福島県体育協会でもリーダーを務め、地域のスポーツ振興に貢献しました。さらに、今泉牧場を経営し、競走馬の生産にも携わり、日本中央競馬会福島県馬主協会の会長や日本軽種馬協会の副会長を歴任しました。

政治活動

1949年に行われた第24回衆議院議員総選挙では、福島県第1区から民主自由党所属で出馬し、見事当選を果たしました。その後、同じ地区で行われた第25回・第26回の選挙では落選しましたが、1期の議員期間中には地域の声を国政に反映させるべく尽力しました。

獲得した栄誉

彼の長年の努力と地域貢献が認められ、1986年の秋には勲四等旭日小綬章を受章しました。郡山の発展に尽くした彼の活動は、地域における技術とビジネスの発展、さらにスポーツ振興にも大きな影響を与えました。

今泉貞雄の生涯は、逆境を乗り越えて自らの道を切り開き、地域社会に寄与した彼の姿を物語っています。

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