仙台コカ・コーラボトリング

仙台コカ・コーラボトリング株式会社：その足跡と終焉

仙台コカ・コーラボトリング株式会社は、かつて宮城県、山形県、福島県を販売エリアとして、地域に根ざした事業を展開していたコカ・コーラのボトラー企業です。本社を仙台市青葉区に構え、カメイの関連企業として知られていましたが、2015年4月1日にコカ・コーラグループ最大のボトラーであるコカ・コーライーストジャパン（現・コカ・コーラボトラーズジャパン）の傘下に入り、2016年1月1日に吸収合併される形でその歴史に幕を閉じました。初代社長は、カメイ創業家出身の亀井文蔵氏が務めました。

沿革

仙台コカ・コーラボトリングの沿革を辿ると、その設立から終焉まで、地域経済の発展と共に歩んだ軌跡が見えてきます。

1962年（昭和37年）6月：仙台飲料株式会社として設立。
1962年（昭和37年）11月：営業を開始。
1963年（昭和38年）4月：商号を仙台コカ・コーラボトリング株式会社に変更。
1963年（昭和38年）8月：本社および仙台工場が竣工。
1964年（昭和39年）：本社を仙台市原町苦竹字切替（現・宮城野区扇町1-1-33）に移転。
1966年（昭和41年）5月：財団法人日本コカ・コーラボトラーズ育英会奨学金制度が発足。
1968年（昭和43年）4月：仙台工場第2号ライン（レギュラーサイズ専用）が稼働開始。
1969年（昭和44年）3月：郡山工場が竣工。
1970年（昭和45年）4月：仙台工場第3号ライン（レギュラーサイズ専用）が稼働開始。
1971年（昭和46年）
4月：仙台工場第1号および2号ラインの生産を終了し、第3号ラインを第1号ラインの呼称に変更。
6月：仙台工場第2号ライン（ホームサイズ専用）が稼働開始。
1972年（昭和47年）
5月：仙台工場第3号ライン（レギュラーサイズ専用）が稼働開始。
6月：本社社屋ビルが竣工
1976年（昭和51年）5月：仙台工場第1号ラインを撤去し、キャンニングライン（250ml専用）を設置。
1979年（昭和54年）4月：宮城県沖地震による被害で稼働を停止していた仙台工場第3号ラインをリットルサイズ専用に改造し、自社生産を開始。
1983年（昭和58年）
3月：仙台工場第2号ラインをレギュラーサイズ兼用に改造。
4月：郡山工場第2号ラインをワンウェイボトル専用に改造。
1985年（昭和60年）3月：仙台工場第3号ラインをPETボトル兼用に改造。
1986年（昭和61年）4月：アオバフーズ株式会社を設立。
1987年（昭和62年）
4月：仙台工場キャンニングラインを350mlサイズ生産可能に改造。
郡山工場第1号ライン跡地にジョージア製造ラインを設置。
1993年（平成5年）4月：アオバフーズ株式会社を仙台キャンティーン株式会社に社名変更。
1994年（平成6年）3月：仙台工場第2号ライン閉鎖に伴い、郡山工場第2号ラインをレギュラーサイズ兼用に改造。
1995年（平成7年）9月：さわやか物流株式会社を設立。
1996年（平成8年）4月：仙台工場を閉鎖し、蔵王工場が稼働開始。
1997年（平成9年）2月：さわやか自販機サービス株式会社を設立。
1998年（平成10年）12月：郡山物流センターが竣工。
2000年（平成12年）
3月：郡山工場がISO 9002認証を取得。
4月：蔵王工場がISO 9002認証を取得。
10月：蔵王工場に大型PETボトル無菌充填ラインが稼働。
2001年（平成13年）
3月：本社・蔵王工場・郡山工場がISO 14001認証を取得。
5月：株式会社エフ・ヴィ南東北を設立。
2002年（平成14年）
2月：仙台ベンディングサービス株式会社を設立。
12月：関連会社である仙台ビバレッジ・ネットワーク株式会社を設立（仙台キャンティーン(株)と(株)エフ・ヴィ南東北の統合）。
2003年（平成15年）11月：仙台コカ･コーラプロダクツ株式会社を設立。
2005年（平成17年）
1月：仙台ビバレッジ・ネットワーク株式会社に仙台ベンディングサービス株式会社を統合。
2月：郡山工場を閉鎖。
2006年（平成18年）12月：本社ISO 14001認証を返上。
2007年（平成19年）
3月：蔵王工場に小型PETボトル無菌充填ラインが稼働。
5月：蔵王工場に物流倉庫が稼働。
2011年（平成23年）3月11日：東日本大震災により本社建屋が被災。4月1日に本社機能を仮移転。
2015年（平成27年）4月1日：コカ・コーライーストジャパンによる完全子会社化。
2016年（平成28年）1月1日：コカ・コーライーストジャパンに吸収合併され解散。関連会社も同様に統合。

工場

仙台コカ・コーラボトリングは、時代に合わせて生産体制を変化させてきました。

蔵王工場（宮城県刈田郡蔵王町、Z→SZA）：仙台工場のラインを継承し、高速缶ライン、PETボトルライン、ポストミックスシロップ製造の3ラインで稼働。無菌充填ラインも導入。
郡山工場（K→SKO、2005年廃止）：瓶製品の生産拠点として稼働。ジョージアコーヒー生産用の缶ラインも導入されたが、2005年に閉鎖。
仙台工場（本社敷地内、1996年廃止）：長年にわたり生産の中心を担っていたが、水資源の確保難と施設の老朽化により閉鎖。

関連会社

仙台コカ・コーラボトリングは、以下の関連会社を通じて多角的な事業を展開していました。

仙台コカ･コーラプロダクツ株式会社
さわやか物流株式会社
さわやか自販機サービス株式会社
* 仙台ビバレッジ・ネットワーク株式会社

仙台コカ・コーラボトリングは、地域に愛される飲料を提供し、経済の発展に貢献してきました。その歴史は、コカ・コーライーストジャパン（現・コカ・コーラボトラーズジャパン）に引き継がれ、新たな形で地域に貢献し続けています。

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