仙台市民球場

仙台市民球場

仙台市民球場は、宮城県仙台市宮城野区の仙台市新田東総合運動場（元気フィールド仙台）内に位置する野球場です。正式名称は「仙台市民球場」ですが、地元市民からは親しみを込めて「市民球場」と呼ばれることが少なくありません。この施設は仙台市が所有しており、運営管理は仙台市スポーツ振興事業団が指定管理者として行っています。

歴史

仙台市民球場の建設は、2005年にプロ野球に新規参入した東北楽天ゴールデンイーグルスが、既存の宮城球場（現在の楽天モバイルパーク宮城）を本拠地として大規模に改修・使用することを決定したことに端を発します。この改修に伴い、宮城球場でのアマチュア野球の開催機会が減少することが危惧されたため、新たなアマチュア野球の拠点として、2005年に「仙台市宮城野区野球場」の仮称で着工されました。

そして、2007年に開場を迎えました。開場記念行事としては、同年5月27日にイースタン・リーグ公式戦、東北楽天ゴールデンイーグルス対グッドウィル戦が開催され、楽天が勝利を収めました。この日は球場周辺でも様々なイベントが催されました。

開場以降、東北地区の主要な野球会場の一つとして利用されています。2007年8月には東北中学校野球大会の一部試合が行われたほか、国際的な大会も誘致しています。2008年7月には北京オリンピックに向けた女子ソフトボールの壮行試合（日本、オランダ、カナダ参加）が、また2009年7月にはジャパンカップ国際女子大会（日本、アメリカ、オーストラリア、台湾参加）が開催されるなど、国際大会の実績も持ちます。

球場データと設備

仙台市民球場は、グラウンド面積13,000平方メートルを有し、両翼100メートル、中堅122メートルの広さを持つ本格的な野球場です。内外野には住友ゴム製のロングパイル人工芝「ハイブリッドターフ XP-65」が採用されています。照明設備は6基の照明塔を備え、最大照度は1500Lxと、夜間試合にも十分対応可能です。

収容人員は合計10,000人です。内野スタンドには6,000席の座席が設けられ、外野は4,000人収容可能な芝生席となっています。

付属施設として、1塁側および3塁側の両方にロッカールームとシャワールームが完備されています。また、ダッグアウトのすぐ裏手にはトイレが設置されており、選手の利便性にも配慮されています。

スコアボード

スコアボードは全面磁気反転式を採用しています。ポジション表示は日本人になじみ深い数字方式ですが、ピッチャーは「P」、指名打者は「D」と表示されることもあります。選手名は縦書きで全角3文字までが基本ですが、テスト表示では半角7文字が表示された事例もあります。攻撃中のチームの選手名シートは背景が白色で表示されます。スコアは10回まで表示でき、それ以降は1回から10回の表示を消去して対応します。スコアの右側には、各チームの得点、ヒット数、エラー数を表示できます。チーム名は公式には全角3文字まで表示可能です。地方球場によく見られる「今日の試合結果」や、選手の打率・打点・本塁打数といった詳細な個人成績の表示機能はありません。特徴的な機能として、ホームランを打った選手のダイヤモンド一周中に、選手名表示部分を一時的に消去して簡単なアニメーションを表示する機能があります。バックネット裏の最上段には、カウント表示のみを行うサブボードも設置されています。

ブルペン

ブルペンは1塁側、3塁側のスタンド下にそれぞれ設けられており、各2人分が同時に投球練習できます。マウンド部分は、球場本体のマウンドと同じアンツーカーを使用しています。出入口は、ダッグアウト裏を通るルートと、フィールドに直結する出入口の2種類があります。フィールド直結の出入口は、ブルペン側から見ると通常のドアの奥に繊維ネットがあるという珍しい構造をしています。両側のブルペンともガラス張りになっているため、球場外から投球練習の様子を見ることができます。

運動場内その他の施設と交通アクセス

仙台市民球場を含む新田東総合運動場（元気フィールド仙台）内には、仙台市宮城野体育館、芝生広場、アーチェリー場、スケートボードパーク、ボルダリング室、ジョギングコースなど、様々なスポーツ施設が併設されています。

交通アクセスは、JR仙石線・小鶴新田駅から徒歩約7分と、公共交通機関での来場が便利です。仙台駅からは車で約13分です。駐車場は358台収容可能ですが、大会開催時は混雑が予想されるため、公共交通機関の利用が推奨されます。

（出典情報を基に記述を構成）

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