仝

仝（どう）は、特殊な漢字であり、主に繰り返し記号として使われます。「同」の古字とされており、「同上記号」とも呼ばれます。送り仮名「に」を伴う場合、「とも」と読むこともあります。

概要

仝の字は、ひとやね（𠆢）の下に工を組み合わせた形で表されます。この字と類似した文字に、けいがまえ（冂）に点（丶）を組み合わせたものがあり、これも同様に繰り返し記号として使われることがあります。また、踊り字の「々」はこの仝を基にしているという説も存在します。

かつて、第二次漢字簡化方案の第二表では、同音の漢字である「童」の簡化字としてこの字が掲載されていました。現在はそのような使われ方はされていません。

将棋の世界では、成香（なりきょう）の略字として「仝香」と表記されることがあります。

JIS X 0208では記号として扱われていますが、Unicodeでは漢字として扱われています。

用例

仝は、人名や地名、さらにはフィクションの世界でも見られます。

人名としての使用例

盧仝（ろ どう）: 中国・唐代中期の詩人。
朱仝（しゅ どう）: 中国の小説『水滸伝』に登場する人物。

地名としての使用例

仝堂駅（どうどうえき）: 中国の寧西線にある駅。

符号位置

仝の文字は、Unicodeにおいて以下の符号位置にあります。

U+4EDD

脚注

仝は、その形状や意味から、様々な分野で用いられてきました。特に、文章の繰り返しを簡略化する目的で、現代でも使われることがあります。

関連項目

踊り字
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