仲ノ町駅

仲ノ町駅（なかのちょうえき）

仲ノ町駅は、千葉県銚子市新生町二丁目に位置する、銚子電気鉄道銚子電気鉄道線の駅です。駅番号はCD02。

歴史

この駅は、1913年に銚子遊覧鉄道の駅として開業しました。しかし、1917年に銚子遊覧鉄道が廃線となったことで、一度はその役割を終えました。その後、1923年に銚子鉄道の駅として再び開業し、現在に至ります。

時代とともに、駅の機能も変化してきました。1982年には宅急便の取り扱いを開始し、1984年には貨物取り扱いが廃止されました。2007年には、「貧乏が去る」像が設置され、2015年からは、株式会社カクタが命名権を取得し、「パールショップともえ」という副駅名が使用されています。2016年12月には千葉県立銚子商業高等学校の生徒によるクラウドファンディングによって駅舎のリニューアル工事が行われました。2023年12月には焼き芋の販売を開始しました。

駅構造

仲ノ町駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅です。木造の駅舎が特徴で、終日駅員が配置されています。駅にはトイレも設置されています。

特徴

駅では、銚子電鉄名物のぬれ煎餅や各種記念切符、硬券入場券、乗車券、各種鉄道グッズなどが購入できます。また、ヤマト運輸の宅急便の発送取次ぎも行っています。駅舎内には清涼飲料の自動販売機も設置されています。

駅舎は、銚子遊覧鉄道時代から存在する木造平屋建てで、銚子電気鉄道の本社も同居しています。待合室には木製のベンチが並び、グッズなどの宣伝ポスターが多数貼られています。ぬれ煎餅の通販申し込みが殺到した際には、発送場所として使用され、室内が段ボールで埋め尽くされたこともありました。ホームの観音駅寄りには、ハドソンのゲーム『桃太郎電鉄』シリーズの協賛企画「しあわせ三像」のうち、「貧乏がサル（去る）」像が設置されています。

側線を有しており、列車の行き違いが可能な配線となっていますが、当駅で行き違いを行う列車は設定されていません。側線は、主に通勤・通学時間帯に運用される車両の昼間待機場所として使用されています。側線の南側には車庫が隣接しています。仲ノ町駅は、銚子電鉄で唯一、夜間滞泊が設定されている駅でもあります。

銚子電鉄線全線に電力を供給する変電所は、かつて当駅構内にありましたが、現在は笠上黒生駅構内に移転しています。変電所跡地には、かつて名物「銚電のぬれ煎餅」の製造工場がありましたが、2014年に直売店兼工場である「ぬれ煎餅駅」に移転しました。

かつては、構内からヤマサ醤油第一工場への専用線が延びていました。

仲ノ町車庫

駅に隣接する車庫には、デキ3形電気機関車をはじめとする所属車両が留置されています。車庫の見学は、業務や列車運行の妨げにならない範囲で一年中可能です。入場には、切符を所持している場合でも、仲ノ町駅で入場券（大人150円）を購入し、駅員の許可を得る必要があります。夜間の入場はできません。また、事故防止のため、本線および側線への立ち入りは禁止されています。

利用状況

2019年度の1日平均乗車人員は23人です。

駅周辺

駅の半径1キロメートル以内には、隣駅である銚子駅と観音駅があります。駅および車庫は、ヤマサ醤油の工場に取り囲まれるように位置しているため、工場の操業時間には醤油独特の香りが漂います。

千葉県道244号外川港線
銚子市立双葉小学校
銚子幼稚園（妙福寺学園）
ヤマサのレンガ蔵：駅より徒歩約3分。1915年から1923年にかけて造られた貴重な建物です。
ヤマサ醤油本社・銚子工場（しょうゆ味わい体験館）：駅より徒歩約5分。工場見学が可能で、お土産ももらえます。構内には、日本に現存する最古のディーゼル機関車「山ざくら号」が保存されています。
中央みどり公園：駅より北へ徒歩約5分。国鉄の旧新生駅跡を利用した公園です。
妙福寺：駅より西へ徒歩約5分。樹齢750年と言われる藤、「臥龍の藤」があります。
旧銚子市公正市民館：駅より北へ徒歩約7分。濱口儀兵衛が私財を投じて建立した建物です。銚子市公正図書館が隣接しています。
パールショップともえ新生店：駅より北東へ徒歩約10分。副駅名の由来となったパチンコ店です。
千葉銀行銚子支店
千葉興業銀行銚子支店
常陽銀行銚子支店
* 千葉県立銚子高等学校

隣の駅

銚子電気鉄道

■銚子電気鉄道線

銚子駅（CD01） - 仲ノ町駅（CD02） - 観音駅（CD03）

もう一度検索