伊予鉄道110系電車

伊予鉄道110系電車について

伊予鉄道110系電車は、かつて伊予鉄道で運用されていた通勤形電車の一系列であり、1967年に導入されました。この電車は、同年に行われた横河原線の電化に伴い、西武鉄道から譲渡されたものです。伊予鉄道にとって、この系列は初めての他社からの譲渡車両となります。

導入の背景

本系列は、1965年から1966年にかけて西武所沢車両工場で車体更新を受けた制御電動車から成り立っています。具体的には、制御電動車のモハ110形が5両、制御車のクハ410形が3両の合計8両が譲渡され、車両のリファインとともに新たな姿を持って伊予鉄道に編入されました。この時、外板の総張替えや窓枠のアルミサッシ化、電動発電機の取り付けが行われ、書類上では新製扱いとなっていました。このため、すべての車両は「1965年 - 1966年西武所沢車両工場製」と記載されています。

運用状況

導入当初、110系電車はモハ110形とクハ410形の2両編成で横河原線で運行されました。しかし、翌1968年、120形電車の入線に伴い、余剰となったモハ123を追加し、3両編成に改造されました。さらに利用客の増加により、一部の編成は4両編成として運用されるようになりました。

数回の改造を経て、以前は小田急1900形電車から改造された120形124・125との編成交換も実施され、運用の柔軟性が向上しました。目的に応じて編成を変更することが可能となり、電空付きの密着自動連結器が設置されることで、連結作業が容易になりました。

車両の廃車とその後

1989年には700系の導入に伴い、113、114、115の各車両、および412、413が廃車となりました。最後に残った111、112、411も1994年に運用を終了し、伊予鉄道から姿を消しました。

番号対照表

モハ110形

クハ410形

関連項目

• - 東濃鉄道モハ110形電車
• - 高松琴平電気鉄道890形電車

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